サイバーテロ:北のハッカー要員3万人、米国に次ぐ能力

通常兵器の増強困難で1986年から大学で人材養成
年間1000人以上ハッカー輩出

 安保当局では、北朝鮮にはサイバー戦争を遂行する特殊要員が3万人以上いて、そのサイバー戦遂行能力は米中央情報局(CIA)に次ぐとみている。「北朝鮮は米太平洋軍司令部を機能不全に陥らせ、米国内の国防関連ネットワークに広く損害を与える能力を持っている」という報道(2011年5月、米国FOXニュース)もあった。

■毎年ハッカーを1000人以上養成する北朝鮮

 北朝鮮は1986年、故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の指示で平壌に美林大学(現:金一〈キム・イル〉政治軍事大学)を設立、本格的にサイバー戦への準備を始めた。ここでは毎年、サイバー戦要員約120人を輩出している。対韓国工作部署「偵察総局」傘下の作戦局が管理する牡丹峰大学や金日成(キム・イルソン)軍事総合大学でもサイバー要員を毎年1000人以上輩出している。

 卒業生は偵察総局傘下のサイバー担当部署「110研究所」「414連絡所」「128連絡所」などに送られる。その任務は韓国の状況に関する情報収集や国家基幹施設に対するサイバーテロなどだ。韓国の安保当局は2009年7月7日に起きた韓国の政府機関やメディアなどに対するサイバーテロ、11年3月に発生した大規模 DDoS(分散型サービス妨害)攻撃、11年4月の農協コンピューターネットワークに対するサイバー攻撃などについて、これらの部門が主導したものとみている。

 総参謀部傘下の指揮自動化局も代表的なサイバー戦実行部門だ。北朝鮮に詳しい消息筋は「指揮自動化局は韓国軍コンピューターネットワークのハッキング、韓国に対するサイバー心理戦の実行、軍の指揮通信システムかく乱などを専門的に研究している」と話す。

 北朝鮮は1990年代以降、経済困窮により戦車・戦闘機・艦艇など通常戦力の増強が困難を極め、低コストで大きな効果が出せるサイバー戦力強化に拍車を掛けた。特に2003年にイラクのサダム・フセイン政権が崩壊するのを見た金正日総書記は、軍首脳部を集め「今までの戦争が銃弾の戦争、油の戦争だとすれば、21世紀の戦争は情報戦だ」とサイバー戦能力の向上を指示していたことが分かっている。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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