韓国ハッキング被害 特定の管理サーバーからウイルス流出か
韓国で20日午後に発生した大規模なコンピューターハッキング被害について、政府当局は、これまでの調査で、ある特定の管理サーバーから悪性ウイルスがばらまかれたとみて、実態究明を急いでいる。
放送通信委員会ネットワーク情報保護チーム長は「ハッキングによる悪性ウイルスの流布である。ウイルス源を集めて調べている」と話した。
コンピューター障害は、地上波テレビ局3社と、大手銀行、農協で発生した。
テレビ局では、社内のコンピューターがダウンし、銀行と農協では、一時、窓口業務やATM(現金自動預払機)に障害が出た。
韓国に多数の店舗を持つ大手銀行でも、ネットワークがまひし、ATMが使えなくなった。
さらに、窓口業務も停止してしまっていた。
市民は「国の主要なテレビ局や銀行でシステム障害が起き、びっくりした」と話した。
原因については、北朝鮮による可能性も視野に、現在も調査中だが、警察などの合同対応チームが、被害のあったコンピューターを調べて分析したところ、ある特定の業者のアップデート管理サーバーから、ウイルスが流出したと推定されるという。
韓国政府は、サイバー危機警戒レベルを引き上げ、追加のハッキング攻撃への警戒も強めている。