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最新号:2013年3月21日号
2009年10月29日号
○…まるで『ミシュラン』のように、覆面調査員が3回も訪れたそうだ。「掲載されると聞いて本当にびっくりした」。全国に五万とある、理容院・美容院の中から、市内で唯一選ばれた。一般消費者の推薦を受け、審査員がお忍びで来店。実際にサービスを受け、掲載店を決定。「平日でも予約がとりにくい名店」として紹介された。
○…大田区大森の生まれ。実家も理容店であり、自然とその道に進んでいった。父親が所有していたアパートが市内にあり、その一部屋を使い19年前に独立。夫人と二人できりもりし、事業は順調に推移。7年前には3階建てビルに建て替えた。「苦労という苦労はなかった。やりたいことができている」。現在スタッフは10名。これまで15名近くが巣立っていった。「スタッフの独立がやりがいでもある。時代にあったビジネスを教えていきたい」
○…「趣味は研修かな」というほど、全国から講演のお呼びが。技術だけでなく、これから理容店が生き残っていく術をレクチャーする。「低価格のカット専門店は一つのビジネスモデルとして“あり”だと思う。残った理容店は異なる価値を消費者に提供していかなければ」。有志が集まり、この春から新たに『会員制サロン』もスタートさせる。
○…平日で40人以上、土日ともなると70人も来店する人気店。その秘密は徹底したスタッフの人材教育にある。朝8時過ぎから1時間のミーティング。課題を与え、議論を交わさせる。営業後は技術指導。そして夕食は自身が料理し、スタッフに振舞う。一緒に食事をしながら、時事問題を投げかける。「考えなければダメ」。コミュニケーションを密にとり、成長を促す。理想は「『スガ』の看板でなく、人材がお客さんを呼べる店舗」。離職が早いと言われるこの業界だが、平均26歳の若者たちはぴったりと師匠についていく。「スタッフの在籍歴が長い」のも今回選定理由の一つだそう。