ヤマハ発動機は、電動アシスト自転車用システムキットの欧州市場への供給を拡大する。新たに、オランダに本社を置く自転車大手、アクセルグループ傘下のドイツのメーカー、ヴィノラと、デンマークの自転車メーカー、クリスチャンセンの子会社、サイクルビジョンの2社に提供を始めた。電動アシスト自転車の需要増に対応する。
供給するシステムキットは、駆動部分のドライブユニット、バッテリー、情報を表示するディスプレー、バッテリー充電器で構成する。プラスチック製のカバーなど、デザイン部品も必要に合わせて提供する。これらを搭載した電動アシスト自転車をヴィノラはドイツ、サイクルビジョンはフランス、オランダ、ベルギーで販売する。
ヤマハ発動機の欧州市場における電動アシスト自転車用システムキットの供給先は、今回のヴィノラとサイクルビジョンを加えて計3社になる。これまでは、2012年に始めた台湾の世界的な自転車大手、ジャイアントの電動アシスト自転車開発・製造子会社、ジャイアント・エレクトリック・ビークルのドイツ市場向けへの提供だけだった。
欧州で電動アシスト自転車は「E-BIKE(イー・バイク)」と呼ばれ、環境意識の高まりを背景に需要が伸び、2012年には85万台になったという。中でもドイツとオランダで半数以上を占めている。ヤマハ発動機は、今後も欧州メーカーとの連携を強化・拡大してシステムキット供給を積極展開し、欧州市場で2015年に10万台を目指す。
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