家電普及 変わるインド洗濯事情

2012.10.2 05:00

インドの商都ムンバイにある青空洗濯場「ドービー・ガート」では、「ドービー」と呼ばれるプロの洗濯屋たちが、ぶんぶんと豪快に洗濯物を振り回し、コンクリートに打ち付けて洗っている。屈強な男たちに交じり、見習いと思われる男の子も元気に洗濯物を振り回していた(共同)

インドの商都ムンバイにある青空洗濯場「ドービー・ガート」では、「ドービー」と呼ばれるプロの洗濯屋たちが、ぶんぶんと豪快に洗濯物を振り回し、コンクリートに打ち付けて洗っている。屈強な男たちに交じり、見習いと思われる男の子も元気に洗濯物を振り回していた(共同)【拡大】

 インドには青空洗濯場があり、「ドービー」と呼ばれるプロの洗濯屋たちがいる。青空洗濯場は彼らが活躍し、一般の人々も数多く利用するインド人にはおなじみの公共施設だ。

 しかし、近年は家電製品の普及が進み、洗濯機の需要が急拡大している。2011年度(11年4月~12年3月)の市場規模は前年度比24%のプラス成長となる490億ルピー(約720億3000万円)、販売台数は472万台だった。市場では韓国のLG電子とサムスン電子に加えて米ワールプールと印ビデオコンが4強を形成し、合計74.6%のシェアを占める。

 同国の中間層(年収20万ルピー以上)は、06年の1300万世帯(全世帯の5%)から25年には1億2800万世帯(同41%)に急拡大するとみられており、今後、洗濯機の普及もさらに加速していくと予想される。