'13/3/21
広島本大賞に漫画家西島さん
広島県内の書店員たちが全国に届けたい地元ゆかりの本を選ぶ第3回広島本大賞に、漫画家西島大介さん(38)=広島市西区=の「すべてがちょっとずつ優しい世界」(講談社)が20日決まった。今回は漫画が対象で候補9作品の中から選んだ。
東日本大震災後、高校時代を過ごした広島に東京から移り住んだ西島さん。原子力発電所の誘致をめぐる中央と地方の関係を寓話(ぐうわ)として描いた。実行委員会は「原発の問題と誠実に向き合い、広島から福島へのメッセージとして意義が大きい」と評価する。
中国新聞読書面の連載「放課後の図書室」にもイラストを提供した西島さんは「広島からゆっくり作品を届けていきたい」と喜ぶ。
初めて設けた特別賞には、松田洋子(ひろこ)さん(48)=東京都東村山市=の「ママゴト」(エンターブレイン)を選んだ。
5月に授賞式を予定する。
【写真説明】第3回広島本大賞を受賞した漫画家西島大介さん