'13/3/21
カープ関連本、出版ラッシュ
プロ野球の開幕を前に、広島東洋カープの関連本が出版ラッシュを迎えている。レジャー情報誌などが球団、グッズ、選手の特集を次々と全国発売。首都圏のファン増などが追い風となり、出版界は「赤ヘル推し」の様相だ。
チケット事業を手掛ける「ぴあ」は、選手や著名人のインタビューを集めたファンブックを発売する。昨年、関東や関西の球場でカープファンが陣取るビジター席の販売率が急増し、出版の決め手となった。ぴあ関西支社の清水智宏さん(39)は「巨人や阪神に匹敵する集客力をデータが示している。堂林翔太選手らスター性のある若手の出現が大きい」と説明する。
観光ガイドブック「るるぶ」は初のプロ野球チーム版として、広島市南区のマツダスタジアムを紹介する。JTBパブリッシング関西編集部の勇上香織編集長(43)は「見る、食べる、遊ぶの三拍子そろった球場。広島で当たり前でも、他地域のファンは旬な情報に飢えている」と話す。
異業種分野も興味を示している。ミュージシャンを取り上げる音楽系雑誌「別冊カドカワ」がカープを総力特集し、全国各地のご当地本を手掛ける中経出版は「カープルール」を制作中。いずれも全国発売され、広島市内の書店は常設のカープ本コーナーに新作入荷が相次いでいる。
【写真説明】新作の入荷が相次ぐ書店のカープ本コーナー=広島市中区の紀伊国屋書店広島店