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【大リーグ】

青木もビックリ 球審がいない!? “死球”で負傷退場

2013年3月21日 紙面から

◇オープン戦 ブルワーズ6−1エンゼルス

 えっ、審判が2人だけ!? ブルワーズの青木宣親外野手(31)は19日(日本時間20日)、アリゾナ州メリーベールでのエンゼルス戦に1番右翼で先発。1回表に球審が負傷したため、その回の裏まで審判が2人だけでプレーし、代役の球審がマウンドの後ろから投球を判定する“ハプニング”に見舞われた。青木は「さすがに集中できなかった」と苦笑しつつ、仕事きっちりの3打数2安打。5試合連続安打とし、メジャー2年目の開幕に向けて順調な調整ぶりをうかがわせた。

 まさに“春の珍事”だった。1回表、打席のプホルスのユニホームをかすったデッドボールがバックミンスター球審の左手に当たり骨折。救急車で搬送するため二塁塁審が付き添い、グラウンドには2人の審判がポツンと残された。

 ここで急きょ両軍監督の了解を得て、マクレランド三塁塁審がマウンド後方に移って“球審代行”を務め、残る1人はそのまま一塁塁審で試合再開。2回表に付き添いの審判が戻って来て審判3人体制になるまでは、リトルリーグのように投手の後ろから1球ごとに判定の声が飛んだ。

 1回裏の先頭打者だった青木も、共同電によれば、笑いをこらえられなかった。「変な光景でした。捕手も笑っていた。さすがに集中できなかった」。それでも、投手の右にゴロを転がすと、マウンド後方の“球審”がプレーの邪魔にならないよう遊撃方向に後ずさりする中で快足を飛ばし、二塁内野安打。第2打席も中前にクリーンヒットを放ち、「今日は特にいい感覚で打てた」と納得の表情だった。

 ブルワーズ先発のペラルタは「審判が『ボール』って言うと、思わず後ろを向いて確認してしまった」と、自らが災厄を招いたにもかかわらず大笑い。ブ軍のレネキー監督は「プレー続行の判断は素晴らしかった。マウンドの後ろの方が、本塁後方より球がよく見えるくらいさ」と、審判団の“英断”だと力説した。

 レギュラーシーズンはアクシデントに備えて予備審判が招集されるため、オープン戦ならではの光景だったが、ファンも笑顔、選手も笑顔のゲームだった。

 

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