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東京電力福島第1原発で、停電をきっかけに使用済み燃料プールの冷却システムなどが停止した問題で東電は20日、「ネズミ」が接触してショートさせたことが停電原因だった可能性があることを明らかにした。燃料プールなどにつながる仮設配電盤内部で焦げ跡と、ネズミとみられる死がいを発見。同配電盤には小動物の侵入対策はなかったという。停電の影響を受けたすべての設備はこの日未明、29時間ぶりに全面復旧した。
燃料プールの冷却システム停止という、あわやの危機をもたらした停電の原因は、まさかの“ネズミ1匹”だったのか―。
東電によると、20日午後0時半ごろ、システムにつながる仮設配電盤内部の、電線をつなぐ端子と付近の壁が黒く焦げているのを停電原因調査中の作業員が発見。焦げ跡の下には、体長約15センチ(しっぽまで入れると24~25センチ)のネズミとみられる小動物の死がいも落ちていた。このため、小動物が接触して感電、配電盤がショートして停電原因になった可能性が浮上した。東電は何らかの原因で過電流が流れ、停電につながった可能性があるとみている。
問題の仮設配電盤は、2011年5月から、トラックの荷台に積まれた状態で、屋外で使用されていた。複数の電線がつながり、すき間が生じてネズミなどの小動物が入り込む恐れが十分、予測できたにもかかわらず、東電は対策を講じていなかった。仮設配電盤は今月中にも本格的な設備に切り替える予定だった。
また、冷却システムにつながる重要な配電盤にもかかわらずバックアップ設備はなかった。今回は修理を試みたが原因は特定できず、結局、別の配電盤につなぎ替えて復旧にこぎつけた。今後は東電の無防備さと見通しの甘さに対する批判の声が上がりそうだ。東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理も「判断や対応の甘さを指摘されれば否定できない」と認めた。
東日本大震災に伴う事故発生以降では、最大規模だった今回の停電。冷却システムの停止により、プール水温が上がり沸騰、蒸発、燃料が露出して過熱する危険性もあった。住民の不安と不信も招いた。20日午前0時過ぎに、最後まで止まっていた共用プールのシステムが復旧。保管されている燃料6377体の冷却は再開されたものの、18日午後7時前の発生から全面復旧まで、実に丸1日以上、約29時間が経過していた。
復旧後のプール水温は最も時間がかかった共用プールで31・8度、4号機は31度、1、3号機は17度だった。停電前に比べ上昇は1~6・3度。東電は「元の水温に戻るには数日かかる」としているが、またも失墜した東電の信用度が元に戻るには、さらに長い時間がかかりそうだ。
(2013年3月21日06時03分 スポーツ報知)
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