FRB議長:異例の日本支持 大胆な金融緩和策で
毎日新聞 2013年02月27日 23時22分(最終更新 02月28日 00時06分)
【ワシントン平地修】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は26日の米議会上院銀行住宅都市委員会での証言で、日銀が進める金融緩和について、「首相は緩和が十分でないと考えており、デフレ脱却を目指す試みを支持する」と表明した。バーナンキ議長が日本の金融政策について、公に支持を表明するのは初めて。FRB議長が他国の金融政策を評価するのも異例だ。
「大胆な金融緩和」などを掲げる安倍政権の経済政策には、円安誘導との批判もある。これに対し議長は「(緩和政策は)国内を対象としており、為替相場を目的としたものではない」と発言。日銀の金融緩和策は、金融政策は雇用や物価安定など国内目的とすべきだとする最近の先進7カ国(G7)の声明に沿ったもので、問題はないとの考えを示した。
議会証言では、議員からFRBの量的緩和政策を批判する発言もあったが、バーナンキ議長は「われわれは通貨戦争には関与していない」と強調。「われわれの緩和政策は需要を増やし、他国の輸出も増加させるもので、近隣窮乏化策ではない」と述べ、日本を含む先進各国による緩和策が世界経済の安定に与える効果を力説した。