自民党の「TPP交渉参加」はそもそも公約違反か
2013.03.18 20:30:00 記者 : 夕刊ガジェット通信 カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ : 夕刊ガジェット通信
TPP交渉参加に関して、自民党が堂々と公約違反をしている。自民党というか、安倍首相が暴走しているようにも見える。このことについて、自民党や同党の議員に投票した人たちはどう考えているのだろうか。筆者は自民党に投票していないが、もし投票していたら怒ると思う。
昨年末の第46回衆院選で、自民党は「重点政策2012」というパンフレットを作成している。そこには、自民党が政権を獲ったらどのように舵を取るのか、すなわち政権公約が記されている。公約は、以下の順で項目別に宣言されている。「Action 1」が「経済再生」、「Action 2」が「教育再生」、「Action 3」が「外交再生」、そして「Action 4」が「暮らしの再生」となっている。
安倍首相が堂々と公約に違反しているのは、「外交再生」のTPPに関する部分である。そこには「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します」とはっきり記されている。ここでは、TPPに参加するのがよいのかどうかという議論はしない。問題は、公約違反である。2013年3月15日に安倍首相は、TPP交渉参加を正式に表明した。これで日本がアジア太平洋地域の自由貿易圏に加わることになった。
だが、ニュースを見聞きしていれば分かるが、TPP参加各国、とくに米国は、「聖域なき関税撤廃」を前提にした上で、日本に参加を呼びかけている。そして、日本はコメなどの農産品を「聖域」にすべく、これから交渉すると言っている。つまり、「聖域」がTPP参加各国に認められていない現状は、日本のTPP交渉参加は「『聖域なき関税撤廃』が前提」となっている。
繰り返すが、「聖域」を認めてもらうのは「これから」なのだ。よって、公約を守るのであれば、自民党はTPP交渉参加に反対するのが筋なのである。人気があれば、党の公約を破ってまで、自らの主義主張を貫いてよいのか、と安倍首相には問いたい。公約違反だと有権者に言われることが分かっているのに、首相の暴走を止められない自民党の議員たちも情けない。
(谷川 茂)
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