■五輪の表彰台はすごく幸せだった
司会 やっぱり五輪は特別ですか?
高橋 4年に1度の特別な舞台に合わせる難しさを選手が一番知っているじゃないですか。周囲の人、応援してくれる方の気持ちの入り方も違うし。そういった中で作られる空気感が(他の大会とは)全然違いますね。
(五輪のフリー演技の映像を見て)体が細すぎ。最後のステップは興奮しすぎて、音が聞こえていませんでした。実はフリーの演技前、泣きそうだったんですよ。今更ながら「ここ(五輪の舞台)に居られるんだ」って、感慨にふけちゃった。
司会 五輪のメダルは世界選手権のメダルとは違いますか?
高橋 メダルより表彰台が違います。すごい幸せ。この言葉が一番しっくりくる。このうれしさは言葉で表現したくてもできないです。
司会 五輪の1カ月後に開かれた世界選手権では優勝しました。でも、翌シーズンは集中しきれなかったようです。
高橋 「何でオレが一番になるんだろう」という演技で優勝してしまったこともありましたし、練習でも「ぜんぜんこの選手に勝ててない」というのが多くて、きつかったです。
そこに東日本大震災。(予定されていた)世界選手権が本当に開催されるか分からない状況で、「気持ちが持たない」と思って少し休みました。その間、チャリティーショーをしました。(チャリティーショーは)今年も、その先も続けていきたいです。
■「みんな離れていく」と思って現役続行宣言
司会 (日本での開催を断念してロシアで1カ月遅れで行われた)世界選手権ではフリー演技中、スケート靴にブレードを留めるビスが抜けてしまって5位。終わった瞬間、(14年の)ソチ五輪までの現役続行を宣言しました。
高橋 言っちゃいましたね。「あっ、みんな離れていく」って思ってしまったんです。あの瞬間、「それは嫌だ」と思ったら、(現役続行宣言が)口から出ていました。
昨季はずっと現役を続けるべきか否か迷っていました。僕は「美しく去りたい」って思っていた人間なんですけれど、世界選手権でボロクソに負けて、逆にすっきりしました。「これでバンクーバー五輪までの成績はすべて消えた。どうせボロボロなら、納得いくまでやりきろう」って。
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