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経済
稲盛名誉会長、日航の取締役退任を正式発表 今後は助言だけ
2013.3.19 19:19
[航空]
日本航空は19日、稲盛和夫名誉会長が3月31日付で取締役から退任すると正式に発表した。名誉会長は引き続き務めるが、直接経営には関与せず、助言程度にとどめる。破綻後の経営を立て直した稲盛氏が一線から退くことで、生え抜きの植木義晴社長を中心とした経営体制へ移行する。
稲盛氏は同日の会見で「(2010年2月の会長就任から)3年ぐらい全力投球でがんばるといってきた。3年が経過するためやめさせていただくと申し上げた」と退任理由を説明。再建に当たった3年間を「(再建を)引き受けたときは全く自信がなかった。毎日毎日命が縮む思いだった」と振り返る一方、「心残りはない。倒産という死のふちからはい上がってくれた」と社員に感謝した。
今後については「完全に実際の経営からは手を引く。他の企業から頼まれても引き受けるつもりはない」とし、「京都賞」を主催する稲盛財団の運営や慈善事業に専念する。
稲盛氏は、鳩山由紀夫首相(当時)の要請を受けて会社更生法の適用を申請した日航の会長に就任。人員・給与の大幅カットや不採算路線からの撤退、燃費効率の悪いジャンボ機の退役など、コスト削減を軸とする経営改革を進めた。昨年9月には東京証券取引所への再上場を果たし、足下の業績は大幅に改善している。
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