通行人４人刺されけが 刃物男を逮捕

3月19日 9時48分

１９日午前８時すぎ、東京・江東区の東京メトロ東西線東陽町駅の出入り口付近で、刃物を持った男が通行人を次々と刺し、男性など４人が背中などにけがをしました。
男は駅員や通行人に取り押さえられ、殺人未遂の疑いで警視庁に逮捕されました。

１９日午前８時１０分ごろ、東京・江東区の東京メトロ東西線東陽町駅の出入り口付近で「人が刺された」と近くにいた人から警視庁に通報がありました。
警視庁の調べによりますと男は刃物を振り回して通行人を次々と刺し、男性など４人が背中や腕などを刺されてけがをしました。
けがの程度はいずれも軽いということです。
男は年齢が５０歳前後とみられ、駅員や通行人にその場で取り押さえられ、殺人未遂の疑いで警視庁に逮捕されました。
警視庁によりますと逮捕された男は意味の分からないことを話しているということです。
当時、東陽町駅の出入り口付近は朝の通勤客などで混雑していて、事件の直後、騒然となりました。
駅の入り口から道路を隔てた場所でビラ配りをしていた６４歳の区議会議員の男性は「薄茶色のジャケットを着た男が、両手に包丁のようなものを２本持って、『この野郎』と叫びながら血相を変えて小走りで向かってきて、ビラ配りを手伝っていた知人の男性が背中を１回刺された。男はさらに横断歩道を渡って、駅の出入り口の前で他の人にも襲いかかった。その後、若い男性が近くにあった棒でたたいて取り押さえ、警察に引き渡した」と話していました。
また、「刺された男性は『息苦しい』と言って救急車で病院に搬送された。自分の目の前で通り魔のような事件が起きて、本当に怖いです」と話していました。
また、通勤途中に現場を通りかかった、近くの薬局に勤務する女性は、「駅の出口を出てすぐの階段の下辺りで、１０人くらいの警察官が男の周りを取り囲み、後ろ手に手錠をはめて、うつぶせにして地面に押さえつけていた。男は騒いだり、暴れたりすることはなく、少し出血しているようだった」と話しています。
警視庁は男の身元などを確認するとともに、当時の状況を詳しく調べています。