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【プロ野球】

日本3連覇ならず 浩二監督「相手がよかった」

2013年3月19日 紙面から

試合後の記者会見で、悔しそうな表情を浮かべる山本監督=AT&Tパークで(共同)

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◇WBC準決勝 プエルトリコ3−1日本

 3連覇を逃した山本浩二監督(66)の言葉にウソはないだろう。「敗因は、相手の先発や投手陣のキレがよかった」。予想以上に打ちづらかった。「相手があることだからきょうも相手チームが素晴らしいチームだった。相手投手がよくて、チャンスがつかめなかった。相手がよかった」。つまり、力負けだったということだ。

 ベンチワークには失敗があった。1つは投手の交代機。これは「交代に関しては結果論だ」と、蒸し返さない。重盗失敗も「悔いはありません」と言い切った。そこでうまく事を運んでいても、最後は力負けしていた。そんな上下関係が見えていたのだろう。だからロッカー室で沈む選手たちに前向きに語った。

 「みんなお疲れさま。ここまで来ることができた。本当にありがとう。負けて悔しいけど、でもみんなが一丸となってここまで来られたのは、やはりうれしい。素晴らしいチームになったと思います」

 目標を聞かれれば「チームが1つになること」と答えてきた。一丸になり、それで敗れるなら力の差と割り切った。

 「これからもみんなも自信を持ってほしい。シーズンはこれから始まるけど、今回の経験をペナントレース、これからの野球人生で生かしてほしい。(首脳陣を)代表して礼を言います。笑顔で帰ろう」

 胸を張れる。現実的によくここまで来た。「チームとして国内の選手で戦っていく中で、各選手がよく調整してくれた。1つのチームができたと思う」。米国での戦いに慣れている大リーグ組に出場辞退された。日本の力は落ち、米国や中南米の列強の本気度は上がった。その中での世界4強。選手たちには3連覇というプレッシャーを与えないよう「みんなでアメリカへ」と語っていた。これが目標設定として現実的な線だった。

 「3連覇を目指してやってきた。このチームなら…、という手応えもあった。この半年間は自分もプレッシャーを感じていた。この年になってユニホームを着るということはいい経験だし、燃えるものがあった。ありがとう!」

 最後は報道陣に一礼。誰も責めず、調和を土台にチームをつくってきた。それが浩二流。監督に据えたのはNPBだ。指名された指揮官は、自分のやり方を貫いた。 (生駒泰大)

 

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