東京電力は18日、福島第一原発内の免震重要棟で午後7時ごろ、停電が一時発生したと発表した。電源は回復したが、1、3、4号機の使用済み燃料プールの冷却装置や汚染水の浄化装置が停止した。東電は冷却装置などが停止した原因を調査中で、復旧を急いでいる。原子炉を冷やす注水冷却装置には異常はなく、周辺の放射線量を測るモニタリングポストの値にも変化はないという。
原子力規制庁によると、高圧の配電盤につながるケーブル付近でトラブルが発生した可能性があるという。各号機の燃料プールには、392〜1533体の燃料が入っている。現在、最も温度が高いのは4号機で約25度。冷却が止まっても、東電が安全上の基準としている65度に達するには約4日間、余裕があるという。また、燃料6377体をまとめて保管している共用プールの冷却装置も停止中という。
東電は発生から3時間以上たってからトラブルを発表した。東電は「設備の状況を確認して取りまとめて連絡しようと考えていた。時間がかかったのは、誠に申し訳ない」と説明した。
福島第一原発では2011年7月に3号機で、12年1月には2、3号機で停電などで、燃料プールの冷却設備が停止した。
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朝日新聞社会部