今日は、「Adblock Plus」の使い方/設定方法について。
Adblock PlusはインターネットブラウザFirefox・Chrome・Opera用に開発された拡張機能で、名前のとおり広告をブロックしてくれるものです。
Adblock Plus Chrome用 / Firefox用 / Opera用
以前にも取り上げましたが、Adblock Plusは視覚的な意味でのノイズリダクション、仕事やブラウジングの効率アップという意味でものすごく便利なので、僕はPCでChromeを使う環境では必ずこのAdblock Plusは入れています。
そのAdblock Plusを使う際、これまではずっと公開フィルタリストに依存してきたのですが、最近、そのリストが広告以外の要素をブロックしてしまうケースが多くなってきたため、、自分用のフィルタをちゃんと作るべく、改めてAdblock Plusの使い方を調べてみました。
以下、そのまとめ。ポイントはざっとこんな感じです。
・00 インストールまで
・01 使い方の概要
・02 基本的な使い方 広告を個別に指定してブロック
・03 応用的な使い方 公開フィルタリストを使用
・04 応用的な使い方 ワイルドカード/正規表現
00 インストールまで
まずはAdblock Plusが入っていないと始まりませんから、インストールしていない場合はインストールします。インストールは、Chrome、Firefox、Opera、それぞれの拡張機能ページから。
Adblock Plus Chrome用 / Firefox用 / Opera用
拡張機能の設定画面(Chromeの場合はここ)からAdblock Plusのオプションを開くと確認できますが、デフォルトでは「Easylist」という主に英語圏向けのフィルタだけが有効になっているかと思います。
この後、自分なりにカスタマイズしていきます。
01 使い方の概要
Adblock Plusには大きくわけて2つの使い方があります。ひとつは、「URL」を指定して素材のダウンロードそのものをブロックするというもの。もうひとつは、「HTML要素」を指定して画面上に表示しなくする、というものです。
前者は主に画像やFlashなどの素材を根元から断つイメージで、後者はテキストやブロックを表示されないように表面上隠すイメージです。英語だと前者は「blocker」、後者は「hider」という呼び方がされているようです。
02 基本的な使い方 広告を個別に指定してブロック
AdBLock Plusの基本は、ひとつめの使い方――「URL」を指定して素材のダウンロードをブロックする、です。インターネット上で「この広告画像いらないなー、見たくないなー」という画像に出会ったら、その上で右クリック→「要素をブロック」を選択します。
つづいて、「フィルタに追加しますか?」というボックスが前に出るので、「OK」をクリック。
すると、今後その画像は表示されなくなります。ページを再読み込みしてみると画像が表示されず、その部分が詰めて表示されることが確認できるかと思います。
03 応用的な使い方 公開フィルタリストを使用
使い方がひとまずわかったあとはどんどん使っていけるのですが、それでも「ひとつずつ追加していくのは大変そうだな・・・」と思う方が多いかと思います。そんな場合には、誰かが作ってくれた公開のフィルタリストを使わせてもらいましょう。「Adblock Plus フィルタ」などと検索すると、日本語圏向けのフィルタを公開しているページがいくつか出てきます。
まずはそのページの中からひとつを開いて、ページ中に「フィルタを購読」「フィルタを追加」といったリンク付きの文字を見つけたら、そこをクリック。つづいてAdblock Plusオプションページで「追加」をクリックします。
すると、フィルタリストの登録が完了します。
フィルタリストと一口に言ってもさまざまなタイプのものがあり、たとえば、リスティング・コンテンツマッチ・アフィリエイトといった広告をブロックするものもあれば、アクセス解析や行動ターゲティングのもととなるトラッキングコードや不要なJavaScriptをブロックする、なんてものもあります。
ですので、公開フィルタリストを利用するときには、これはどういう趣旨のフィルタなのか、自分のニーズにマッチするのかを確かめてから使うようにするとよいかと思います。
購読したフィルタリストはオプション画面からいつでも編集することができます。
04 応用的な使い方 ワイルドカード/正規表現
02の「広告を個別に指定してブロック」する方法の応用として、ワイルドカードや正規表現を使っての指定も可能です。Adblock Plusのオプションページから「自作フィルタを追加」タブを開き、そこから手打ちで自分なりのフィルタを追加します。
フィルタは1行につきひとつ登録する形になっていますが、ひとつずつ登録したい場合は上側の「フィルタを追加」のところから追加し、まとめてたくさん登録したい場合は下側の「フィルタを編集する」を選んでフィルタリスト全体を編集する形になります。
フィルタのルール(構文)を以下ざっとご紹介します。
個別にURLを指定したい場合
http://example.com/ads/banner123.gifそのままURLを書きます。
ワイルドカードを使いたい場合
http://example.com/ads/banner*.gif
http://example.com/ads/*「*」はワイルドカードとして、1つ以上の文字列に対応します。
文末を指定したい場合
*.swf|文末(URLの末尾)は「|」で表現します。たとえばこのようにすると、swfファイルをブロックすることになります。
文頭を指定したい場合
|http://example.com/ads/*
||example.com/ads/*文頭(URLの先頭)も文末と同じく「|」で表現します。http://とhttps://の両方を指定したい場合は「||」で置き換え可能です。
セパレータをまとめて指定したい場合
^query^URLのセパレータ(/?&=:など)をまとめて表現したい場合は「^」が使えます。
その他正規表現を使いたい場合
正規表現も使うことができます。ただ、スピード低下や思わぬ挙動を引き起こしやすいため使わないことが推奨されています。そのあたりについては公式ドキュメントのこちらに。HTML内の要素をブロックしたい場合01
##div.textad 要素名+classで特定
##div#sponsorad 要素名+idで特定
##textadd 要素名で特定フィルタを「##」から始めると、URLではなく、HTML要素を指定してブロックすることができます。これが上の方で述べたふたつめの使い方「HTML要素を指定してブロックする方法」にあたります。
「##」のあとの構文はCSSと同じ――CSSにおける要素指定のやり方と同じで、たとえば
- ##div.textad だと、 div 要素で、かつ class が textad のものを
- ##div#sponsorad だと、 div 要素で、かつ id が sponsorad のものを
- ##textadd だと、単純に textadd 要素を
HTML内の要素をブロックする場合02
##table[width="80%"]
##div[title*="adv"]
##div[title^="adv"][title$="ert"]要素名、class、idを使った指定以外にも、[attr="value"]という形でほかの属性値を使っての指定も可能です。これもCSSと同じですね。
たとえば上記のとおり
- ##table[width="80%"] だと、 width 属性が 80% の table を
- ##div[title*="adv"] だと、 title 属性値に adv という文字列が含まれた div を
- ##div[title^="adv"][title$="ert"] だと、 title 属性の先頭が adv で始まり、かつ最後が ert で終わる要素を
HTML内の要素をブロックする場合03
example.com##*.sponsorこのHTML要素のブロックでは、##の前にドメインを追加すると、そのドメイン内だけでフィルタをオンにすることが可能です。
・・・以上です。
あとは、ブロックのルールを適用しない「ホワイトリスト」も設定することが可能です。ホワイトリストも使い方はフィルタと同じなので、基本的な使い方はこれでひととおりカバーできてるのではないかと思います。
おまけ
日本向けフィルタリスト - FirefoxまとめサイトAdblock Plus未体験の人がそのインパクトを手早く感じるためには、まずは良いフィルタリストを見つけて、その効果を味わう、というのが何よりも大切かと思います。馴れないうちはまずはフィルタ探し、で。フィルタ探しはこのあたりをご参考に。
Getting started with Adblock Plus
英語にはなりますが、Adblock Plusの公式ページに詳しいマニュアルもありますので、詳しい部分を知りたい場合はこちらに直接あたるのがよいかと思います。
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