もう30年も昔に神経症が完治した経験が在ります。その経験から書いてみます。神経症は「心の矛盾」に端を発しています。私の場合入院森田療法を2ヶ月間受けました。その他には、其処で教えて頂いた鈴木大拙博士の「禅」に関する書籍を読む事で、完治しました。
神経症が如何言うものかという事を書いてみますので参考にして下さい。その前に人間の心が如何言う風にして成り立っているかを書いてみますので、参考にして下さい。
人間の心は二つの要素が在ります。一つは考えている、或いは感じている自分の自我意識というものです。貴方が自分自身と思っている自分の心の事です。ですが人間には生まれた時から全てを知っているもう一つの意識というものが在ります。赤ん坊が教えてもらわなくても知っているという事実からくみ取って下さい。
分かり難いと思いますが、自分の中には二つの心が在るという事になります。一つは自我意識です。もう一つは「無意識や、潜在意識」を統率している意識の事です。自我意識に不安や安心を教えている者の事です。
赤ん坊が教えられなくとも不安を抱いたり、安心をしたりしている事と同じです。高い処は怖いと思わせています、人に会うと緊張させています、急カーブにはスピードが出過ぎている事を怖いという感じで教えています。
数え上げたらきりが在りません。自我意識単独では人間は成り立って行きません。自我意識単独で体を使おうとした場合に、口を開く場合が「吃音」という事になります。字を書こうとした場合が「書痙」という事になります。眠ろうとした場合が「不眠症」という事になります。
心を自我意識が自由にしようとした場合が「上がり症」や「対人恐怖」や「社会不安障害」や「鬱などの症状」という事になります。
これ等の障害の特徴は「無意識」で何かを出来なくなってしまう事です。或いは「無意識」の世界に入れなくなって、本当は無意識でやるべきところを「意識」してやる事になっています。
眠る場合でも普通は「有意識」から「無意識」になって、それから深い眠りに入る事になります。眠れない時は「無意識」になれなくなっています。
強迫観念の場合も自我意識がもう一つの意識と戦っています。是は心の対立や矛盾という事になります。神経症の元は「心の矛盾や対立」が全ての元となっています。
神経症が治るという事を説明してみます。それは症状を受け入れる事です。症状とはもう一つのの意識が自我意識に教えようとしている情報の事です。貴方なら貴方が今まで育ってきた環境の中で、貴方の自我意識を中心とした考え方になっています。外界と少し隔たりが出来始めたという意味になります。
もう一つの意識は、貴方といつも同じものを見ています。貴方の気が付かない処を見ていて教えようとしています。貴方はその情報の良い処だけを受け入れようとして、悪い処を受け取ろうとしていません。受け取ろうとしない事から、その情報がもっと強い信号となって貴方に送られてきます。その時に貴方は「辛い気持」に襲われています。
貴方が強迫観念を無くしたいと思うなら、強迫観念を受け入れる事が一番の近道となります。強迫観念を受け付けようとしない事が「もっと強い」強迫観念を受ける原因になっているからです。薬で強迫観念を少なくしようとしても、貴方のもう一つの心がその情報の発信源となっている事から、その強迫観念は消える事はありません。
只一つの解決策が、強迫観念を受け入れる事になります。それが出来た時から、貴方には強迫観念が湧かなくなります。何故ならばもう一つの意識が貴方に強い情報を送らなくても済むからです。
回答番号:No.1さんが言う様に、最初は辛いかも知れませんが、治そうとしなくなる事が治ったという事になります。症状を起こしていた者を認める事が本当の治りになります。それはもう一人の自分を認めた事になるからです。治そうとした事が治らない理由になっていて、治そうとしない事が治る理由になっています。
まったく矛盾をした言い方になってしまいましたが。この事は「心の矛盾の解決した」姿という事が言えます。心の矛盾が強迫観念を生み出しているからです。
投稿日時 - 2010-01-13 20:47:47