極右「在特会」の「被害届」に便乗して市民団体を強制捜索――大阪の公安が相次ぎ運動弾圧(1/2)
週刊金曜日 3月15日(金)17時22分配信
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大阪府警曽根崎署に抗議文を渡そうと、機動隊員らと押し問答する市民たち=2月22日。(撮影/村上恭介) |
反原発運動への弾圧事件が続く大阪で、今度は極右団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)メンバーの「被害届」を理由に、大阪府警公安第三課が二月中旬、従軍「慰安婦」問題に取り組む市民団体への家宅捜索を強行。「傷害」被疑者として市民四人に出頭を求めたことが明らかになった。
強制捜査を受けたのは、「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」。共同代表の西村寿美子さんによると、「『慰安婦』を強制した証拠があるなら出してほしい」という橋下徹大阪市長の暴言に反証するため、昨年九月二三日、元「慰安婦」の被害女性を韓国から招いて証言を聞く集会を大阪市内で開いた。その際、妨害活動をしていた「在特会」の一人が会場のある建物に侵入したが、参加者が制止し、集会は混乱なく終了した。
ところが、集会から半年近くも経った今年二月一三日、押し出されて負傷したとする「在特会」メンバーの「被害届」をもとに、府警は制止した四人を一方的に「傷害被疑者」とし、個人宅や関係事務所など五カ所を家宅捜索する一方、集会主催者である同ネットワークの連絡事務所も強制捜査し、西村さんら共同代表三人に事情聴取を求めた。
「在特会」は、在日朝鮮人への侮蔑・憎悪発言を各地で繰り返す“札付き” の極右排外主義集団。関西ネットワークが毎月一回、JR大阪駅周辺で取り組む「慰安婦」問題の宣伝活動に対しても数十人から一〇〇人を動員し、過激な妨害活動を四年以上続けている。
「被疑者」とされ任意出頭を要求された四人のうち、六〇代のAさんは筆者の取材に対し「在特会は集会参加者を撮影し、罵詈雑言を貼り付けてネットに流すので、当日は撮影を止めるよう求めた。会場に入ろうとした一人を制止したが、乱暴はしていない」と明言する。さらに「容疑は傷害なのに刑事部ではなく公安三課(過激派担当)が動き、容疑に無関係な集会主催者にまでガサ入れするのは、被害者と加害者を逆転させ、国策に反する市民運動を恫喝するもの」と怒りを隠さない。
(村上恭介・ジャーナリスト、3月1日号、つづく)
最終更新:3月15日(金)17時22分
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