フィギュア:圧勝キム・ヨナ、全ての技術に加点

2位のコストナーに20点差
フリーでは加点だけで16.51点、演技構成点も歴代最高点

 今回の世界選手権で優勝したキム・ヨナの総合点数218.31点は、国際スケート連盟(ISU)の採点方式が現行方式に代わって以降、歴代2位の点数だ。1位はキム・ヨナが2010年バンクーバー冬季五輪でマークした228.56点。

 バンクーバー五輪以降、ショートプログラム(SP)でスパイラルシークエンス(片方の足を腰より高い位置にキープして滑走)が一つ減り、フリーのスパイラルシークエンスも基本的な動作のコレオスパイラルに代わった(今季からはコレオシークエンスに変更)。一部のジャンプの基礎点もやや低くなった。

 この新採点方式に当てはめると、キム・ヨナの場合、プログラムの構成上8-9点ほど点数が低くなる。ほかの選手たちも全体的に点が下がる。このため今回のキム・ヨナの218点は、バンクーバー五輪の228点にほぼ匹敵するといえる。

 15日のSPでトリプルフリップ(3回転)の踏み切りが「不明確なエッジ」と判定されていなければ、220点超えも可能だった。キム・ヨナはSPのトリプルフリップで、基礎点5.30点が0.2点減点されて5.10点にとどまった。だが、フリーではジャンプの直前に左足のエッジが内側に傾く教科書のようなフリップジャンプを見せた。このジャンプでは基礎点に加え、GOE(出来栄え点)の加点1.90点が付いた。

 GOEはキム・ヨナの演技を語る上で欠かせない要素だ。キム・ヨナは17日のフリーで、12の技術要素を完璧にこなした。技術の基礎点(58.22点)だけを見れば、浅田真央(62.30点)=日本=、李子君(60.60点)=中国=、グレイシー・ゴールド(60.31点)=米国=を下回る。しかしジャンプ7種類、スピン3種類など全ての要素に加点が付き、合計16.51点という大きなボーナス点を手にした。

 フリーの演技構成点(PCS)も、この部門の歴代最高となる73.61点をマークした。演技構成点とは、振り付けや曲の解釈などを評価する、いわゆる「芸術点」のことで、バンクーバー五輪の71.76点を上回った。フリーの得点(148.34点)はバンクーバー五輪(150.06点)とほぼ同じだ。

 昨年の世界選手権を制したカロリーナ・コストナー(イタリア)は、プログラム構成点で70.69点の高得点をマークし、フリーで3位(131.03点)、総合2位(197.89点)に入った。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
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