伊勢人:休刊した雑誌の記念号発行 式年遷宮の意義や関係者の思い紹介 /三重
毎日新聞 2013年02月03日 地方版
伊勢市の出版社「伊勢文化舎」は、第62回伊勢神宮式年遷宮を記念して、雑誌「伊勢人」の遷宮記念号の第1弾を発行した。前回の遷宮で撮影した写真を用い、今夏の御白石持ち行事や、神様が新殿に移る「遷御(せんぎょ)」の意義、関係者の思いなどが紹介されている。
同誌は、81年に創刊した旅雑誌「伊勢志摩」が前身で、00年に改題。季刊誌として県内各地の歴史、文学、食文化を紹介してきたが07年の158号で休刊していた。今年は遷宮行事のクライマックスとなる遷御があるため、記念号を発刊した。
「伝える」がテーマ。高城治延少宮司のインタビュー、前回遷宮に携わった6人の意気込みなどを盛り込んだ。また、地元住民が新社殿の敷地に石を運ぶ御白石持ち行事では、石を運ぶ全77奉献団を紹介している。
同社の中村賢一代表は「今回の遷宮が個人や日本の社会にとってどのような意味を持つのかを考え、次の世代にしっかりと伝えたい」と話している。年内に第2弾を出す予定。
A4変型判144ページ。840円で県内書店などで販売中。問い合わせは伊勢文化舎(0596・23・5166)。【木村文彦】
〔三重版〕