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双葉町 役場機能移転から2年
3月11日 4時15分

双葉町 役場機能移転から2年
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埼玉県加須市では原発事故で町の全域が警戒区域となった福島県双葉町が役場の機能ごと移転してから2年になります。

加須市にあるすでに閉校した旧騎西高校の校舎にはおととし3月、福島県双葉町の人たちが避難してきました。
最も多い時には町民の5人に1人に当たるおよそ1400人が身を寄せ、その後、多くの町民が仮設住宅やアパートなどに移っていきました。
原発事故から2年たった今も、およそ130人が避難生活を続け震災や原発事故の1次避難所としては今も全国で唯一、残る場所です。鵜沼友恵さん(37)も双葉町からこの校舎に避難し、今は町民の交流の場として去年10月に校舎の中に作られたカフェでボランティアとして働いています。
鵜沼さんの自宅は原発から2.5キロのところにあり町の大半は、今月中にも長期にわたって居住が制限される「帰還困難区域」となる見込みで故郷に戻れるめどは全く立っていません。
鵜沼さんは夫が茨城県に単身赴任しているため、今は加須市内の借り上げアパートに移って小学生の娘と2人で暮らしています。
双葉町役場はことし6月には福島県いわき市に戻る予定ですが、鵜沼さんは娘の進学などを考え、当面は埼玉県にとどまろうと考えています。
鵜沼さんは震災から2年たった心境について、「帰りたくても帰れないという現実に直面し、頭では受け入れようとしても体が受け入れません。ただ毎日必死になってやっているだけです。まずは賠償を進めて欲しいし、精神的なケアにも対応してもらいたいです。先の生活は全く見当がつきませんが、早く、ついの住みかを見つけて静かに暮らしたい」と話していました。

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