ふげん:高濃度トリチウム放出 「環境に影響ない」 /福井
毎日新聞 2013年03月16日 地方版
日本原子力研究開発機構は15日、敦賀市の新型転換炉ふげん(廃炉作業中)で、水素の放射性同位体・トリチウムが通常より高濃度で大気中に放出されたと発表した。保安規定で定める年間放出管理目標値の1000分の1程度で、「周辺環境に影響はない」としている。
8日午前10時20分ごろから約1時間、トリチウム濃度が上昇した。原子炉補助建屋1階の実験室で、トリチウムを含む重水の蒸留処理中に、冷却装置が停止していたことが原因。担当者がスイッチを入れ忘れていたという。発表が1週間遅れたことについて、原子力機構は「微量だったため、直ちに発表することではないと判断した」としている。【柳楽未来】