藍　好調キープ　１０勝目見えた！

▽１５日、米アリゾナ州フェニックス、ワイルドファイアＧＣ（６５８３ヤード、パー７２）▽晴れのち曇り、気温３４度、弱風▽賞金総額１５０万ドル、優勝２２万５０００ドル▽１３２選手

　【フェニックス（米アリゾナ州）テッド・ムース】前日首位発進の宮里藍（２７）＝サントリー＝がこの日も好調をキープ。８バーディー、３ボギーの６７で通算１４アンダーの１３０とスコアを伸ばした。６４をマークした李知映（韓国）に首位を譲ったが、１打差の２位につけ好位置をキープした。有村智恵（２５）＝日本ヒューレット・パッカード＝は通算２アンダーの６０位でぎりぎりの予選通過。上原彩子（２９）＝モスフードサービス＝は１オーバー、９４位で予選落ちした。

　藍が好調ぶりを見せつけた。インスタートの１１番でバーディーを奪うと１２番でも５メートルを沈め力強くガッツポーズ。「欲張らずにというのが大前提。朝の切り替えはうまくいったと思う。昨日は昨日なので、今日はどういうプレーをしていくかだと思っていた」。６３の首位スタートだった前日の余韻に浸ることなく淡々と、着実にスコアを積み重ねた。

　出入りの激しいゴルフになった後半も要所は締めた。６番で３パットを要し、最終９番では１メートルのパットがカップに蹴られるなど２ボギーをたたいたものの、大崩れするどころかバーディーも５つとそれ以上のラッシュ。「ピンポジションに対してフェアウエーのどこに打っていくかということができた。バーディーを８つ取れたので昨日と同様内容はすごく良かった」と、特にショットがさえたことが好スコアにつながった。

　快進撃には女王も脱帽だ。昨年のプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、ステーシー・ルイス（米国）が「フェアウエーをとらえてグリーンに乗せて、真っすぐに打ってくる。世界一パットの上手い選手。昨日のあのスコアの後、今日またスコアを伸ばしたのはすごい」と大絶賛。ホールアウト後には、ルイスから「グッジョブ！」と声をかけられた藍が「グッド、プレイング！」と答える場面もあった。

　米ツアーで、６３の首位スタートは過去２戦２勝とデータも後押しするが、力みはない。「まだ２日間あるので、私は私のペースで行けたらいい。今週はノビノビとゴルフができることを楽しみたい」。決勝ラウンドもマイペースで米ツアー通算１０勝目に挑む。