横浜M−磐田 前半45分、先制ゴールを決め、ドゥトラ(左)と抱き合って喜ぶ横浜Mの栗原。右は磐田の前田=日産スタジアムで(由木直子撮影)
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◇J1第3節 第1日 横浜M2−1磐田
横浜MがDF栗原勇蔵(29)の先制ゴールなどで磐田に2−1で競り勝ち、開幕3連勝で首位を守った。仙台は柏を2−1で下して今季初白星。開幕2連勝だった浦和は大分と2−2で引き分けた。鳥栖は川崎との点の取り合いを5−4で制して初勝利を挙げた。大宮−新潟と湘南−清水は1−1で引き分けた。
磐田・前田の“デスゴール”を防ぎきり、2006年以来の開幕3連勝。横浜Mの勢いは止まらない。この試合も先制点はセットプレーからだった。前半45分、MF中村俊輔のCKをDF中沢がヘッドでたたきつける。FWマルキーニョスが競り合って浮いたボールに、DF栗原が反応した。豪快に左足のボレーを打ち込み、相手GK川口の左に鋭く突き刺した。
栗原のJリーグでのゴールは一昨年10月の新潟戦以来、約1年半ぶり。「あの場面は普通、相手が寄せてくるもんだけど、こなかった。だから、ふかさないで打てた。このペースだと10点くらい取れるね」と栗原は満面の笑みを浮かべた。
「点取ると、チャラじゃないけど、守りも思い切ったプレーができる」と言うように、守りでも注目の前田を抑えきった。セットプレーのシーンではわざと密着マークはせず、相手を飛ばせて、さらに自分が飛ぶというポリシーを貫いた。空中戦においては絶対の自信がある栗原ならではだ。
試合後はワールドカップ(W杯)出場を懸けたヨルダン戦(26日)出場のため、チームを離れる。昨年6月8日、アウェーのヨルダン戦で、DF吉田の負傷退場から途中出場。後半ロスタイムに代表初ゴールを決めると、次戦の豪州戦でも連続ゴールを挙げ一躍、その名を知らしめた。
「ヨルダン戦はまず、ベンチで盛り上げる。それから、いつチャンスが来てもいいように準備して、チャンスがあったら点も取りたい」とニヤリ。勝てばW杯出場が決まるヨルダン戦で、栗原はひそかにチャンスをうかがっている。 (荒川敬則)
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