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【プロ野球】

侍ジャパン V3打線完成 右でも左でもかかってこい!

2013年3月17日 紙面から

◇練習試合 カブス7−5日本

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は15日(日本時間16日)、カブスと練習試合を行った。相手先発の左腕から中田翔外野手(23)=日本ハム=が左翼へ本塁打、坂本勇人内野手(24)=巨人=が左中間弾と特大の2発を放った。山本浩二監督(66)は左腕攻略オーダーに手応えを感じた。試合は今村が5−5の同点からサヨナラ2ランを浴びて5対7で敗れた。試合後はチャーター機で決戦の地・サンフランシスコに入った。

 準決勝前ラストマッチ。そのオーダーには明確な意図があった。カブスの先発は左腕のウッド。事前に分かった上で組んだメンバーだった。「どこが出てくるか分からんからな。右と左とで打順も当然変わってくる」。試合後、山本監督が意図を語った。

 こう話したのは米国がプエルトリコに敗れる前のこと。米国の先発左腕、ジオ・ゴンザレスと準決勝で対戦する可能性があった。その可能性が消えたとはいえ、左腕はドミニカ共和国にもプエルトリコにもいる。だから現状のベストと思われる対左オーダーをつくり、実際にぶつけたのだ。

 結果は期待通りか、それ以上だった。打順を6番から1つ上げ、6日のキューバ戦以来2度目の5番に置いた坂本が左中間へ2ラン。山本監督は「5番でも6番でも機能しているしな」と、頼もしく見ている。4番の阿部が好調モードだけに、勝負強い坂本が後を打てば破壊力が増す。

 7番の中田も左腕ウッドから左翼本塁打。左キラーになる右の若武者たちが豪快な打球を飛ばした。「オランダ戦からみんなのつながりが出てきた。それが今もいいかたちになって出ている」。対左オーダーのつながりに、山本監督は満足げだった。

 準決勝のオーダーは「いろいろと考えてる」という山本監督。「1番? また考える。まだ分からん。まあ、じっくり」。この試合は1番・長野だった。ここも含めて、熟考するつもりだ。

 もっとも基本となるオーダーは見えている。対右投手を想定した前日ジャイアンツ戦の打順、鳥谷−井端−内川−阿部−糸井−坂本−中田−長野−松田が基本になりそうだ。対左は、右投手用打線から鳥谷に代わって1番が長野、5番に坂本が昇格、糸井が6番に下がり、8番に松井が入る打線になりそうだ。

 チーム発足時の理想としたジグザグ打線は撤回。右偏重で左腕を打ち崩す方向へシフトしている。上位は4番の阿部以外、右が並んでプレッシャーをかける。左の6番・糸井を挟み、中田−松井−松田の7〜9番なら再び右3枚が並ぶ。

 固定より柔軟を選択し、勝ち進んできた浩二ジャパン。陽気でパワフルな中米の雄に、侍は考え抜かれた緻密(ちみつ)な策で対抗する。 (生駒泰大)

 

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