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これは、卒業制作なのですが、なんとか16mmフィルムで作品を作りたかったので、撮影講座を受けたり、プロフェショナルなことを多少勉強しました。そして、おおぜいの人の協力で完成しました。
当時、自分のアパートは「Studio KAWAZOI」と名付けられ、溜まり場から作画、撮影までやっていたので、いつも誰かがいました。それで、ボクはみんなから「私生活のない男」と呼ばれていました。(く〜っ、涙ぐましいっ!)そんな状況でつくられた作品は、友人イラストレーターかわむらふゆみの世界を映像化したいと言うところからはじまりました。
まず、自分が「テレビの中に魚が現れるというモチーフをベースにアニメを作ろう」と話を持ちかけると、フー(かわむらふゆみの通称)は、すぐにキツネとバクのキャラクターやお部屋のデザインをあげてくれました。それから流れをいっしょに考えて、コンテ作業にはいりました。最後にフーがタイトルを決め、ボクが夢(昔からかわっていない)とラストのシーンを加え奇妙なコンテが完成しました。それから作画には、一ヶ月かかりました。その間は、6畳(ベッドも置かれていた居間)の作画部屋に随時4〜8人がひしめきあっていました。撮影は、6畳(キッチン)のスタジオで作画と並行して、約一ヶ月。仕上げ(編集と音入れ)に半月。正味二ヶ月強で出来上がりました。
ちなみに音楽は、いろんな人のつながりで、ピチカートVの高浪慶太郎さんとバリバリのスタジオミュージシャンの長谷川智樹さんのユニット、「ウィンク・サーヴィス」が無料でオリジナル曲を作ってくれました。(大感謝!)
この頃は、「おやすみ」や「TV-UO」のように友人たちの面白いイラストを見ると、この絵が動けば面白いだろうなという発想でアニメーションを考えていたし、監督志望だったので、今みたいに自分で絵やキャラクターを描くとは思ってもいませんでした。
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