静岡地検漏えい:交際男性盗難で容疑者情報教える
毎日新聞 2013年03月15日 00時52分
静岡地検沼津支部の女性検察事務官(30)=静岡県富士宮市=が交際する男性(37)=同=に捜査情報を漏らしたとされる事件で、静岡県警が検察事務官の自宅から、自らが担当していない事件の逮捕状の写しや手書きの捜査情報メモを押収したことが捜査関係者への取材で分かった。いずれも同県富士市に本部を置く山口組系暴力団に関するもので、県警は特定の暴力団の捜査情報を教えていたとみて調べている。
県警の捜査関係者によると、13日に検察事務官の自宅を家宅捜索したところ、08年に起きた山口組系暴力団組員による恐喝事件の逮捕状の写しが見つかり押収した。他の事件でも、逮捕者リストや逮捕者の住所などの個人情報を男性にメールなどで教えたとされるが、いずれも男性が親交のある暴力団に関するものという。
検察事務官は職務上知り得た秘密を漏らしたとされる国家公務員法(守秘義務)違反の容疑を認め、男性も「自分が頼んだことで申し訳ない」と情報を受け取ったことを認めているという。
検察事務官は交際男性と5年以上同居。頼まれてパスワードを知っている地検支部のパソコンで捜査情報を検索していたとみられる。県警は以前に勤務していた地検富士支部でも捜査情報を漏らしていたとみている。