ＴＰＰ交渉入りを与党幹部に伝達　首相「ルールを主導」

　安倍晋三首相は１５日午前、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉への参加方針を与党幹部に伝えた。自民党役員には「米国とともに主導的にルールを決めていくことが重要だ」と強調した。交渉参加方針を正式表明する１５日夕の記者会見では、参加に伴い農林水産業の生産額が３兆円落ち込む一方、輸出拡大などで実質国内総生産（ＧＤＰ）が３兆２千億円増えるとの政府試算を公表し、国民の理解を得たい考えだ。

　ただ、農林水産業の分野で大きな打撃が出るとの影響試算を受けて、農業関係者らの間で参加反対論が強まることも予想される。