米原ルート最安5100億円 北陸新幹線で広域連合試算
東京-大阪を結ぶ北陸新幹線でルートが未定の敦賀(福井県)以西について、関西広域連合が試算した3ルート別の建設費が8日、明らかになった。亀岡市を経由する「小浜ルート」が約9500億円、滋賀県西部を通る「湖西ルート」が約7700億円、米原駅(米原市)で東海道新幹線と合流する「米原ルート」が約5100億円。広域連合は早ければ今月末にも意見を取りまとめ、国に提案する方針。
小浜ルートは福井県小浜市から亀岡市を経て新大阪駅に至る。距離が123キロと最も長いため、建設費が高い。湖西ルートはJR湖西線に沿って高島市や大津市を経由し、京都駅東側で東海道新幹線と合流する。距離は81キロと2番目に長い。
米原ルートは敦賀駅からJR北陸線沿いに長浜市を通過して米原駅までの44キロで、距離が短いため、費用は最も安い。米原駅で東海道新幹線に乗り換える場合は費用は約3600億円に減る。
費用面では米原が有利だが、京都府は災害時の東海道新幹線との代替性や福井県など北陸地域との協議の必要性から、小浜ルートについてさらに検討するよう主張している。
国土交通省は敦賀以西について、在来線のJR湖西線に新幹線車両が直接乗り入れるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)方式を検討している。広域連合は「暫定措置にすぎない」として大阪まで新幹線として整備するよう求め、ルート提案を協議してきた。
広域連合は今月28日の知事・市長会合で意見を取りまとめる予定だが、ルートに対する評価に加え、費用負担のあり方について調整はついていない。
【 2013年03月08日 14時40分 】