Eric Johnson Branch Room

アクセスカウンタ

help RSS 2000年4月 EJインタビュー その5

<<   作成日時 : 2011/03/13 16:19   >>

トラックバック 0 / コメント 0

出典:  ej-l Mailing List dd 27/APR/2000
copyright: Park Street/Eric Johnson, 2000
original text transcribed by: Nancy Kampe
「日本語文責: 山巻 由美子」

このinterviewは、EJ-Lで不定期に行なわれるものです。ej-jpがPark Streetの許可を得て翻訳/配信します。従って配信/引用等は、固くお断り致します。なお、日本語文責は、山巻 由美子が負っています。

PS:
もしアンプをたった一つしか使わせてもらえないということになったら、どれにする?

EJ:
..........(長い黙考)..............

PS:
Marshallかい?

EJ:
そうねえ、僕としてはやっぱり.....(再び長い黙考).....そうだね、Marshallか、古い古い古ーいTwinだな。

PS:
チューニングを変更するのは別として、100WのPlexiには、何かヒネリを加えてるの?
 --(音声不鮮明)--メインのトーンを得る時は? ネガティヴフィードバックのトーンやサーキットモジュレーションを変更するとか、そういうことは何もしてないよね?

EJ:
えーとね、Marshallは、1969年より後は、もう別物なんだ。1970年になると--- 質問してる人はフィードバックのことを言ってるんだと思うけど---もう70年代になると、まるっきり違っちゃうんだよ。同じアンプじゃないんだ。だから、そう、僕は何もいじりはしないけど、70年代のものは使わないんだ。つまり、音が違うんだよね、多分ハードロックとかパワーコーディングの場合とか、オルターナティヴにはすごくいいんだろうと思うんだ。でも僕が得たい音というのは、60年代のアンプの音だから。でも、うん、僕は何もいじってないよ。
ただ買って、いい真空管を付けるだけ。

PS:
それと、サウンドや色々、エレクトロニクスなんかについての本はいつ出すんだってみんな聞いてる。

EJ:
そりゃ出したいよ。ただ、えーとさ、ほら...(考える)...これは僕の個人的な意見なんだけど、そういったことは、僕が他のプレイヤー達と部屋やスタジオで一緒に具現化して来た、耳で捉えた事実で、僕が言う事はサウンドに大きな違いを与えるんだけど、みんなはまだ僕の意見を聞く準備が出来てないだろうと思うんだ。僕の意見は、僕独自のものだと思う。こう言うと尊大に聞こえるだろうけど、でも基本的には、今は笑い物になるようなことでも、数年後には受け入れられるだろうと感じてはいる。どういうことかっていうと、極性の微妙な違いやコード説明や、似たような色んなちょっとしたことに至るまで、宇宙のあらゆるものは生きているっていうようなことなんだ。多分色んなレヴェルの生があるんだよ。動物や人間は、明らかにより「生きてる」よね。でも、もし顕微鏡的視野でテーブルの上を見るとするとそこでは原子が狂ったように飛び回っている訳。
Depok Chopra(スペル? 訳注: 人名と思われるが不詳。知っている人は教えて下さい)が言っているように、分子と分子の間には、実際の粒子があるよりもっとスペースがあるってことだよ。だから、僕らが見ているのは、そういう活気に満ちたものが空中を漂っているところなんだ。ある一定の概念から言えば、それは「生きてる」ってことな訳。これはすべてについて言えることだよ。あらゆるものは生きている。だからすべてはそれぞれに陰か陽を持つことになるんだ。
本は出したいと思ってるし、実際そのことは考えたよ。ちょっとしたこと、知ってればずいぶん違うようなことを身につけられるような本になると思うんだ。多分その内実行するよ。でもそんな内容だから、本出す時は、前書きに「この本の内容がおかしいと思ったら、くずカゴに放り込んで下さって結構です」って書いておくんだ。でもほんとに、みんなが思ってもいないようなことだと思う。だから結果として、多分みんな、「こりゃムチャクチャだ」と思うんだろうな、と考える訳なんだ。

PS:
ふーん、僕個人としては、みんな怠惰なんで、何かを試してみようという気がないだけだと思うけどね。みんな自分で試して、何がサウンドを良くするのか自分の耳で確かめたらいいんだ。と個人的には思う。

EJ:
ほら、バッテリーの話あるでしょ。こだわりすぎだ、ばかばかしいって以前は言われてたものだけど、でも今じゃ、いいギタートーンを得るためのバッテリーというものが出て来てるんだよ。プラス、もし人々を一室に集めて、色んなタイプのバッテリーを交換して音を聞かせてみたら、これは保証するけど、絶対みんな違いを聞き分けるよ。

PS:
現に、僕は聞き分けた。

EJ:
僕には何でもないことなんだ。

PS:
君がStubbsでDouble Troubleと一緒に演った時さ、僕はアンプ正面にいたんだ。
George L.のケーブルが使えなくて、代わりのケーブルをプラグインしただろ?
その時「ずいぶんショボい音だ」なんか思ったんだ。で、君がプラグ外して逆にしたら、音が良くなった。

EJ:
そうそう。

PS:
君自身、良くなった音を聞いてにっこり笑ったよね。僕はアンプの正面にいたけど、音がはっきり違ったものな。

EJ:
そうだよね。面白いのは、人ってさ、まあほとんど君の言う通りなんだけど、「このアンプよりいいサウンドだからこっちのアンプにしよう」っていうもんでしょ。でも実際は、ポイントは機種だとか、積んでるスピーカーが12インチであるか10インチであるかとか、 PeaveyかFenderかとか、そういうことじゃないんだよね。使うアンプが何であるかじゃなく、アンプがどれぐらいよく調整されているかが問題なんだよ。もしよく調整されたPeaveyがあれば、僕はそれを使って、自分のTwin Reverbを使ったみたいな音を出せるんだ。
そのTwin Reverbにしたって、よく調整されてなければ、僕の音は出ない訳。よく調整されてるっていうのは、全部のパーツ、パーツの総和って意味ね。時々、全体で見るよりも、せせこましいとこにはまっちゃって、パーツ追加が病みつきになっちゃうんだけどさ。
でもホント、トーンについての本を出せたらすてきだと思うんだ。だってそうすればきっと、いつ機材をいじくり回すのをやめてもいいし---多分もうすぐやめられるだろうと期待してるんだけど---そして、僕はそういうものをいじくり回す代わりにプレイに専念して(((PS笑)))、誰か他の人が研究を続けてくれる、と。

PS:
全アコやりなよ、全アコ。

EJ:
面白いだろうね。フラストレーションもたまるけど、面白くもあるんだ。

PS:
Steveのレコードが出るけど、わくわくしてるかい?

EJ:
どのSteve?

PS:
Barber。

EJ:
ああ、うん。よかったよね。

PS:
"Same Time Next Year"とか

EJ:
クールなレコードだと思うよ。うん、ほんと、いいよ。

PS:
OK、そろそろ急いでまとめに入るとしよう。君はギターのフレットをジャンボフレットに打ち替えるって言ってたね。必ず使うタイプはあるの?

EJ:
硬い金属より柔らかめの金属の方が好きだな。その方が他の---(音声不鮮明)
---である限りは長もちするし

PS:
ブランドとかはある? それとも

EJ:
いや、必ずしもないよ。

PS:
OK。えーっと.....うん、大部分の質問はカバーしたな。よし、ツアーの時、前座のバンドはどこで見つけるんだい? 立候補者は、デモテープをどこに送ればいいかな?

EJ:
うーんと、いつもはJoeの方で前座を雇うから。

PS:
そうか。まあどっちにしても君はしばらくツアーしないだろうから、デモを聴いてみたりするチャンスもないだろうね。他の人とアンプラグドをやってみようと思ったことはあるかい? ほら、君とAdrian Leggとか、Tony Riceとか、いっそトリオでやるとか?

EJ:
面白いだろうと思うな。

PS:
(Alan)Holdsworthや彼の音楽は好き?

EJ:
すばらしいギタープレイヤーだよ。新しい音楽のパイオニアだね。

PS:
君、彼の後釜に誘われたんじゃなかったっけ? Brand-Xだっけ、あのバンドってHoldsworthだったっけ?

EJ:
えー? 大昔の話だよ。あのバンドなんだったっけ。

PS:
Brand-Xだろ?

EJ:
Holdsworthがソロになる前だよ。

PS:
そう。

EJ:
UKだ。

PS:
そうだ、UKだったか。ところで、こういう場所で演りたいっていう夢の場所はあるかい?

EJ:
劇場で演りたいな。

PS:
3000席とか4000席とかの

EJ:
Vox TheatreとかMajestic Theatreとか。うん、いつもそういう非常にいいプロダクションが出来るような場所でプレイに専念出来たらうれしいんだけど、でも現実的じゃないよね。Woodstock Festivalsでだけプレイしたいんだーって言ってるようなものだもん。(((((笑)))))

PS:
Clint Blackとの共演は、どうだった?

EJ:
すごくよかった。彼はすばらしい人だし、すばらしいミュージシャンだよ。バンドもすばらしいし。

PS:
じゃあ、楽しかったかい?

EJ:
うん、楽しかった。

PS:
君が出た2曲とも放映されたんで、びっくりしたよ。

EJ:
それ録画した? 貸してもらえる?

PS:
録ったよ。うん、もちろん貸したげるよ。

EJ:
観たいなぁ。自分じゃ観てないんだ。ショウは全部Clintがミックスしたんだよ。
あの2曲も。うん、彼はいいエンジニアだね。

PS:
マルチタレントだよな。

EJ:
ホントそう。ドラムズにハーモニカにギターでしょ。彼、エレクトリックギターでリードも弾くんだよ、自分のセットではやらないんだけどね。歌もうまいし、曲も書くし、録音もミックスも出来るし。

PS:
奥さんも美人で才能あるしな。きっと飼い犬もいい犬で、家もいいぞ。

EJ:
ほんとにね。彼の弾くHendrixを聴いてみるべきだよ。

PS:
え、ほんとに?

EJ:
冗談さ。

PS:
最後の質問。Ah Via MusicomもVenus Isleも、ぼわわーんと始まるイントロトラックがあるけど

EJ:
いや、片方は違うよ。

PS:
片方は違うか。ちゃんと始まるだけか。

EJ:
そう。多分ね。

PS:
OK。こんなもんでいいかな。これでおしまいだね。

おわり

テーマ

注目テーマ 一覧

月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
2000年4月 EJインタビュー その5 Eric Johnson Branch Room/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]