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梅田駅 ナニワの発展に貢献し、138年の歴史に幕

138年、大阪に貢献 営業終了する貨物梅田駅
営業を終了するJR貨物の梅田駅
Photo By 共同 

 JR貨物の梅田駅(大阪市北区)が15日で営業を終了する。明治期の開業以来、物流の根幹を担い、大阪の経済発展に貢献してきたが、138年の歴史に幕を下ろす。跡地はJR大阪駅北側の再開発地域「うめきた」の2期開発区域として、計画の具体化を待っている。

 「縁の下の力持ちとして大阪を支えてきた。寂しさは当然ある」。梅田駅最後の駅長、成宮禎治さん(53)は現在の心境を語った。

 梅田駅は「大阪駅貨物取扱所」として1874年12月に発足し、1928年に梅田駅に改称した。成宮さんは梅田駅の38代目の駅長だ。梅田駅に改称した当時の積み荷は石炭やコメ。馬車や大八車が駅に出入りした。船も重要な輸送手段の一つで、敷地に堀や水路もあった。

 戦後は経済成長に伴って取り扱う貨物の量も増え、60年代は年360万トンを超えた。駅の機能縮小やトラック輸送の発達により、取扱量は60年代の3分の1以下に減ったが、大阪の中心部にある好立地を評価する荷主も多かった。ジュースなどの飲料や紙を運ぶ拠点として今も重宝されているという。

 梅田駅の機能は16日以降、新設の吹田貨物ターミナル駅(大阪府吹田市・摂津市)などに移管する。梅田駅に隣接する約7ヘクタールの先行開発区域のビル群「グランフロント大阪」は4月26日に開業。梅田駅は3月末で廃止され、約14ヘクタールの敷地は売却される予定だ。跡地に関しては大阪市や経済団体が緑地にする案を示しているが、活用方法はいまだに決まっていない。

 成宮さんは「みんなのための梅田駅だった。緑地でも高層ビルでも、利用者に喜んでもらえる使い方を考えてほしい」と願った。

[ 2013年3月14日 20:06 ]

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