14日午後4時35分ごろ、広島県江田島市江田島町切串3丁目のカキ養殖業「川口水産」の作業所で男女数人が血を流して倒れている、と110番通報があった。県警によると2人が死亡、6人が重軽傷。県警は、現場で暴れていた中国人技能実習生の陳双喜容疑者(30)を殺人と殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。
県警によると、陳容疑者は同社で働いているといい、「殺そうと思って殴るなどした」と容疑を認めているという。
江田島市消防本部や県警によると、死傷した8人はいずれも日本人で、50〜70代。死亡したのは同社社長の川口信行さん(55)と同社従業員の橋下(はしした)政子さん(68)。重軽傷を負ったのは男性1人、女性5人で、うち5人は同社従業員とみられるという。
県警によると、陳容疑者は同日午後4時半ごろ、同社の作業所や前の路上で、川口さんの頭をスコップで殴ったり刃物で刺したりしたうえ、橋下さんの頭を殴り、2人を殺害するなどした疑いが持たれている。被害者の傷口の状況や目撃情報などから、県警は刃物やカキの身を殻から取り出す際に使う金具など複数の凶器が使われたとみている。
陳容疑者には胸に刃物で負った傷が複数あり、病院で治療中。「自分で刺した」と話しているという。県警はいったん陳容疑者を釈放し、入院させた。回復を待って、本格的に事情を聴く方針。
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朝日新聞社会部