ブタの体内で別のブタの膵臓を作る流れ
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【下司佳代子】ブタの体内で別のブタに由来する膵臓(すいぞう)をつくることに、中内啓光・東京大教授と長嶋比呂志・明治大教授らが成功した。移植医療や病気の研究のため、ヒトの臓器をブタの体内でつくることを視野に入れた取り組みで、今週の米科学アカデミー紀要電子版で発表する。
チームは、ヒトと臓器の大きさが近く、ヒトに移植する臓器をつくる「動物工場」としての研究も行われてきたブタに着目した。
まず、遺伝子操作で膵臓がつくれない白ブタをつくった。このブタに、膵臓をつくれる普通のブタの細胞を交ぜた場合、膵臓ができるかどうかを見るためだ。