大学生/就活:ロート製薬、あえて脱・ネット 「思い」持つ学生と本音で対話

2013年02月24日

 今や就職活動と言えばインターネット。企業へのアプローチは「ネットから」が主流になっている。しかし、ロート製薬(本社・大阪市)は就職情報サイトによる募集をやめ、現在の大学3年生ら14年度採用からは原則として直接会った学生がエントリーシート(ES)を提出する方式に変えた。ネットに頼る就活では、企業も学生側も、お互いのことがよく分からないままになるとの指摘が強い。採用方法の模索が始まっている。【亀田早苗】

 ◇とりあえず、でなく

 「『とりあえず』を止(や)める」

 同社のサイトで、新卒採用情報のページを開くと、大きな文字が目に飛び込んでくる。

 同社は、11年度採用から就職情報サイトでの募集をやめた。その前年まで、学生のエントリーは2万〜3万人にも上った。当然、全員に会えるはずがなく、面接できるのは1000人以下だ。一方、6000〜7000人程度を対象に説明会の案内をしても、参加率は5〜6割程度にとどまっていた。

 「会えば魅力がある人か分かるのに、それまでに人数を絞らなければならない。ロートに思いを持った人だけに会う方法はないだろうか」。そう考え、新しい採用の仕組みを検討したと、人事総務部の矢倉芳夫マネジャーはいう。

 そこで、応募を電話で受け付けるように変えた。仲間以外と電話応対の経験がほとんどない学生が、企業に初めての電話をするには、何らかの考えを固めてから。あえて“ハードル”を設けたわけだ。応募者は当初、800人程度に激減。最初の電話でも、サイト上に記した同社のメッセージをどう思うかなど、簡単なやりとりから始めた。

 ◇思考停止、打ち破れ

 14年度採用はさらに、方法を変更した。10月末から11月にかけて、社員と学生が働く意義を語り合う「仕事対談」を開催。12〜2月には、関西や首都圏を中心に全国の大学約30校で学内セミナーに参加し、直接会った学生からESの提出を受けられるようにした。セミナーを開かない大学の学生からは郵送でESを受け付け、14年度分は終了した。

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