楢葉町:中高一貫工業校誘致へ 廃炉、除染など学ぶ /福島
毎日新聞 2013年03月13日 地方版
楢葉町の松本幸英町長は12日、町民帰還に向け、中高一貫の工業系学校の誘致や、原発災害を踏まえた「帰町マニュアル」を作成することを町議会本会議で明らかにした。
工業系学校は原発の廃炉作業や除染技術、再生可能エネルギーなどを専門的に学ぶ。県教委や文部科学省との調整が必要で実現は未知数だ。
マニュアルは、火山噴火から約4年半後に約7割の住民が帰還した東京都三宅島の施策を参考にする。今月発足した「復興戦略プロジェクトチーム」(座長・宍戸陽介副町長)で、課題の洗い出しを進める。
また、88億8100万円(前年度比66・6%増)の13年度一般会計予算案など30議案を提案。警戒区域解除を受けて、防災集団移転や災害公営住宅(復興住宅)建設に向けた調査、造成宅地崩落対策など復旧・復興施策が大半。松本町長は「復興のモデルタウンとなるよう、新生楢葉をつくり上げる」と述べた。【中尾卓英】