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2011.11.15

デジカメの証拠能力

デジカメの写真はどの程度まで証拠になるのかを調べました。デジカメでも複数連続の写真ならばある程度の証拠能力が裁判で認められるようです。
 まず、ネットにあふれる資料は、二種類。
A. シロウトが「証拠になる」「ならない」と想像で発言したもの。これは参考にならない。
B. 裁判の体験者や司法関係者が「これこれの実例で、証拠にされた」と発言したもの。具体例は参考になる。
 この A, B 二種類を区別するのがまず大事です。また、「写真が証拠として採用されるのと、なにかが証明されることは別」という点も大事です。証拠の能力を「強い、弱い」で論じるのは意味がありますが、「証拠になる・ならない」のどちらかで論じると無理があります。
また、フィルム写真なら必ず強力な証拠になるとも限りません。デジカメでとってデジタル的に修正して印字した紙をフィルムカメラで撮影して、ネガと写真を提出するという方法もとれます。
(1) 行政書士 小川浩樹氏が書いている文章「デジカメで証明力の高い写真を撮影するコツ」。本文中「...なるべくたくさん連続して撮影するということです。」とある。
(2) OKwaveでの問答集「デジカメの写真は証拠として」。回答者は匿名"bls"氏が「実際私の関係した裁判では写真は全てデジカメで撮影したものですが、裁判所は証拠として採用しています。」と発言。匿名氏の立場はわからないものの、文章は説得力あり。
(3) 証拠の「ネガフィルム」が裁判所に提出されたがフィルムはデジタル修正した写真をアナログ撮影したものでは?との疑惑がある例「高知白バイ事件 再審請求で証拠写真ねつ造の新事実」(元記事は、週刊フライデー)。関連サイトは冤罪 高知白バイ事件と、高知白バイ衝突死事故(Wikipedia)など。
(4) 海上保安庁の例。 「...海上保安庁が捜査にデジカメ導入」本文中「...改竄(かいざん)や消去ができないメモリーカード(記憶媒体)」とあり。
(5) サンディスク記録媒体 サンディスクの改竄防止メディア「SD WORM」...2010年記事もあり。この記事の時点ではデジタルカメラたった4機種だけ対応。あまり一般的になりそうにはないですが。一部業種では強い証拠能力を示す記録となるかも。
(6) 動画デジタル記録。ドライブレコーダー裁判事例ここではJAFMate 2010.3月号からの引用で、ドライブレコーダー(当然デジタル記録)が役に立った民亊裁判の事例が出ています
 以上の(1)...(6)が参考になりました。
 ただし今後の方向として、改竄防止メディアや、特定の機種の記録だけを証拠として認めるという方向に今後むかうのはあまり関心しません。

 おまけですが、「デジカメ 写真 証拠」などで検索すると、妙に浮気の立証関連の資料が多数みつかります。裁判にむすびつく証拠写真としては浮気の証明が一番需要が多いのかもしれません。(次に多いのが交通事故くらいでしょうか)
 (2012.3.4追記。画像でなく音声ですが、弁護士 小松亀一法律事務所のサイトで、無断録音された録音テープの証拠能力1が参考になります。無断録音テープに関しては、その録音の手段、方法が著しく反社会的と認められるかどうかがポイント、などと書かれています。)

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