【武田修宏の直言】Jリーグ優勝候補の浦和は新加入の元日本代表FW興梠慎三(26)が攻撃の起点になり、チームにアクセントをつけている。ボールを保持していない時もDFライン裏へ飛び出すなど、相手と駆け引きする動きを見せてマークを集め、他の攻撃陣のプレーを手助けしている。
その恩恵を最も受けるのがFW原口元気(21)だろう。興梠が相手マークの注意を集めることで、原口は前を向きドリブル勝負を仕掛けられるようになった。昨季までは1人で孤立する場面も多く苦しんだが、今季は興梠効果で原口のゴールとアシスト数はかなり増えるに違いない。
また鹿島では昨季J2得点王のFWダビ(29)が加入したおかげで、FW大迫勇也(22)が存在感を見せている。例えば、ダビが前線に張れば、大迫が引いてボールを受けるセカンドストライカーの役割を果たす。2人の連係と連動でDFラインを崩すなど、相乗効果を発揮し、チームとしても魅力的な攻撃を展開する。
大迫は本来ペナルティーエリアの中で勝負する選手だが、ダビがいることで勝負強さに磨きがかかり、プレーの幅も広がった。今季はかなりゴールを量産しそうだ。
最良のパートナーと巡り合った原口と大迫。今季は大躍進の予感も漂う。ぜひとも日本代表で見てみたい選手だ。
☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から86 年に読売クラブ(現東京Ⅴ)入り。ルーキーながら11得点を上げ、リーグⅤに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉な どでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Ⅴに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含 めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年アメリカW杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。 http://takeda.at.webry.info/
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