'13/3/12
宮島口桟橋、3段階で整備へ
世界遺産の島・宮島(廿日市市)の玄関口、宮島口桟橋一帯の埋め立てで、広島県が工期を3段階に分けて整備する方針が分かった。民間フェリー会社2社の桟橋は最寄りに仮桟橋を移設し、定期船の運航を維持しながら工事を進める。
整備計画では、公有水面約1ヘクタールを西側から1工区(852平方メートル)▽2工区(4947平方メートル)▽3工区(4352平方メートル)―に分けて順次埋め立てる。夏にも着工し、6年がかりの工事となる。埋め立て地の沖合3カ所に公共桟橋を整備する。
一帯は現在、フェリー会社2社が個別に桟橋を所有。旅客ターミナルもそれぞれ分かれる。約50年前に整備された護岸は老朽化が進む。埋め立てや公共桟橋の設置で、観光・生活航路の利便性向上や旅客ターミナルの機能充実などにつなげる。
埋め立て地の利用計画では道路や護岸用地のほか、新たな旅客ターミナルの用地に4060平方メートル、対岸の世界遺産の島・宮島の景観を楽しむ憩いの場として緑地用地計3230平方メートルを充てる。
公有水面埋立法は、地元市長への意見聴取や市議会の議決を求めている。12日の市議会定例会で可決されれば、県は近く、埋め立て免許を取得する見通し。