'13/3/12
山陽線事故で1万3000人影響
12日午前6時5分ごろ、広島市西区己斐東1丁目のJR山陽線横川―西広島間の線路内に、女性の遺体の一部があるのを、パトロール中の広島西署員が見つけた。同署などによると、列車にはねられたとみられる。広島―岩国間の上下線で約2時間にわたって運転を見合わせ、通勤・通学客たち計約1万3千人に影響が出た。後期日程の2次試験がこの日から始まった広島県内の国公立大は、試験開始時間を繰り下げるなどして対応した。
JR西日本広島支社と広島西署によると、遺体は若い女性で、自殺とみられる。運転士らから事故の報告はなく、女性をはねた列車を特定できていないという。同支社は、11日夜から12日早朝にかけて現場を走行した列車を調べている。
同署の現場検証などのため、山陽、呉、可部線で上下22本が運休、20本が最大約2時間遅れた。JR広島駅(南区)では、列車の運転再開を待つ通勤客たちで混雑。通勤のため呉線の到着を待っていた南区の大学教員西野孝仁さん(57)は「再開のめどを早く教えてほしい」と困惑していた。
列車の運休や遅れに伴い、広島大は、東広島キャンパス(東広島市)の8学部で、試験開始を最大2時間繰り下げた。霞キャンパス(広島市南区)も一部の学科を除き、1時間繰り下げた。広島市立大(安佐南区)は3学部で1時間繰り下げ、県立広島大の広島キャンパス(南区)、尾道市立大(尾道市)、福山市立大(福山市)でも、間に合わなかった受験生を別室で受験させた。
【写真説明】通勤・通学客で混雑するJR広島駅南口の改札口。広島大の入試開始時間の繰り下げを知らせる張り紙がされた(12日午前8時30分、広島市南区)