'13/3/14
錦帯橋空港、堅調に3カ月
岩国錦帯橋空港(岩国市)は13日で、開港3カ月を迎えた。全日本空輸の東京便1日4往復の搭乗率は69・1%、利用者は8万3628人と堅調に推移。閑散期の1月も60%を超え、日本航空運航分も含め羽田空港と結ぶ中国地方の8空港中トップだった。単純に年間換算すると約33万人で、国の年間需要予測35万人には届かないが、全日空は「採算ベースを上回っている」と手応えをみせる。
全日空山口支店によると、8割を超えた開港当初に比べ、月別では1月が61・3%と最も落ち込んだ。それでも同社の全羽田線平均の59・5%を超え、全国10番目程度の数字となるという。同月の岩国を除く中国地方7空港(広島、山口宇部、岡山、萩・石見、出雲縁結び、鳥取、米子鬼太郎)では46・9〜53・9%と、いずれも岩国空港を下回った。
2月は66・1%となり、3月に入ってからは77・3%とさらに上向いている。全日空は採算ベースの搭乗率を明らかにしていないが「開港後間もないことでの関心に加え、行楽シーズンを前に利用も増加傾向で、採算ベースを上回る水準」としている。
一方で、この3カ月の首都圏からの利用は搭乗率で3ポイント、利用者で約2千人、岩国発を下回る。市では国名勝錦帯橋の渡橋者が1、2月とも前年比で1万人ずつ増え、開港の効果と見るものの「首都圏からまだまだ利用者を呼び込みたい」のが本音。羽田空港を拠点に運航する航空機に市名を入れるなどPRを強化する方針だ。
空港空白地帯だった山口県東部での岩国空港開港で影響が出るとみられていた広島空港(三原市)。1月と2月を合わせた搭乗率は56%と前年同期比で1・3ポイント減った。
【写真説明】開港3カ月を迎えた岩国錦帯橋空港。搭乗を前に保安検査場に並ぶ利用者