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未来予知能力


30年以上前、日本にコンビニができ始めた当初は、周りの大人たちは、「こんなお店は絶対に流行らない。」と言っていました。

コンビニでは商品が定価で売られていますが、スーパーなら同じ商品が安く買えるわけです。
定価で買うのなら、当時は商店街にいくつもあった顔見知りの個人商店で買うのと同じだから、そちらへ行くだろう。

というのが、当時の考え方でした。

まして、コンビニのチェーンは大手スーパーがやっているとなると、同じ商品が、同じ系列のスーパーでは安く販売されているのに、コンビニでは定価で売られていることはけしからんことだという人もいました。

15年ぐらい前でしょうか。
インターネットが普及し始めると、ホテルの部屋や航空券などを商品とするような会社は、予約システムにこぞってインターネットを取り入れました。

それまでは、電話に出た職員がお客様の名前や住所にはじまり、希望する日の予約が取れるかどうかなど、いちいち応対するのが当たり前でしたが、インターネットになればその分の手間が省ける。
だから、会社としてはできるだけインターネットに誘導したいので、同じ部屋や座席をインターネットで購入すると割安になるような仕組みを作りました。
中には電話をかけて予約しようとすると、「インターネットでお申込みいただければお安くなりますよ。」などとあからさまに誘導しようとする会社も出てきましたから、お客様の中には「けしからん。」と怒る人が出てきました。

10年ほど前、私が空港のチェックインカウンターで仕事をしていた時、お得意様のビジネスクラスのお客様が事前座席指定を持っていないときがありました。

その時は飛行機が混み合っていて、そのお得意様がご希望とされる通路側のお座席がすでにいっぱいで、ご希望に添えない旨を申し上げると、

「おかしいなあ、旅行会社に通路側って頼んでおいたんだけどなあ。」とおっしゃいます。

私が「次回からはインターネットでチェックインされてから空港にいらしたらいかがでしょうか?」とお勧めすると

「君までそういうことを言うのか。うちの会社の若いやつらも皆何かって言うと、すぐインターネットって言う。」とご立腹されました。

ちょうど同じときに、受託手荷物の超過料金をインターネットで支払うことができる制度もスタートしました。
これだと、空港で支払うよりも何割か安い金額で済みます。

明らかに荷物の個数や重量がオーバーしてるにもかかわらず、それを何とか免れようとして、空港のチェックインカウンターですったもんだした挙句、請求される金額は正規の超過料金。前もって支払った人の方が安いわけですから、ただでさえご立腹状態のお客様は、「同じ荷物なのに金額が違うのは、いったいどういうことだ!」とさらに火山が大噴火するわけです。

で、今はどうなっているでしょうか。

JR東日本の快速電車についているグリーン車だって、乗る前に支払いを済ませている人と、乗ってから車掌に見つかって支払う人とでは、同じ座席でも値段が違うのも、すっかり定着し、誰も文句を言わなくなりましたし、文句を言うぐらいだったら普通車へどうぞと周りのお客様から白い目で見られるほどです。

コンビニは近くにあるからついつい立ち寄ってしまいます。
それも、こちらの都合がよい時間にいつでも開いているわけですから、そこに値段の安さを求める人はいませんし、値段が安いものがほしければ、スーパーマーケットの開いているいる時間帯に、スーパーマーケットに行って買えばよいわけで、けっきょくそういうことをしないですむからコンビニなわけです。

航空機の同じ座席やホテルの同じ部屋でも、前売りで買えば買うほど安く買えるし、日によって値段が違うなんてこともあたりまえなわけで、そんなことに文句を言う人はいなくなりました。

これはどういうことかというと、極論を言えば、時間が経てば人間が入れ替わるということです。
あたりまえだと思っていた制度も、当たり前だと思っていた人たちが卒業し、新しい制度を当たり前だと思う世代の人たちがやがて世の中の主流になる。
だいたい15年か20年すると、そうやって世の中を動かしている人たちが入れ替わるのです。

こう考えるから私はLCC(格安航空会社)に将来性があると思うわけで、これが未来を予知するということになるのではないでしょうか。


今、中国がダメだと毎日のように言われています。

でも本当に中国はダメなのでしょうか?

PM2.5という細かな物質が飛んでくる?

私が子供のころは東京の牛込柳町という交差点が自動車の排気ガスで日本で一番空気が汚れているところでした。
川崎でも四日市でも子供たちが外で遊ぶことができませんでした。

新幹線は大きな事故は起こしていませんが、J社やA社にかかわらず、飛行機が落ちるのは恒例行事でしたし、デパートやホテルが大火事になるなんてことも、そう珍しいことではありませんでした。

日本だってそういう時代があったわけですから、中国が発展するに当たって、ちょうど今、そういう時代を迎えていると考えるのが自然だと思います。

残念ながら彼らには初めての経験ですから、未来予測能力がありません。

ここは、先輩である日本が、彼らが進むべき正しい道を教えてあげるのが、日本としての責任ではないでしょうか。

世の中は毎日変わっていきます。
でも、その変化をよく見て見ると、必ず流れというものがあります。
その流れを見つけることができさえすれば、その流れの行く先に、必ず未来像が見えてくるはずです。

私は、いつもこのように考えるようにしていますから、次の時代に何が流行るか、何が受けるかということが、時々、見えることがあります。

そして、それを具現化しているのがいすみ鉄道でやっている様々なプロダクツなのです。

このところ私のところへいろいろな団体の方々が講演依頼にお見えになられます。
そういう方々が、皆様口をそろえておっしゃることは、この閉塞感をどうやったら打ち破れるかということ。

私はその度に皆様方に未来を予知する方法があるはずですよ、と申し上げることにしているのです。
Posted by: 鳥塚 亮 | 自己流ビジネス論 | 22:17 | - | -

3月16日 ダイヤ改正のお知らせ


いすみ鉄道ではJR東日本、小湊鉄道に合わせて3月16日にダイヤ改正を行います。

この改正の特長

・土休日ダイヤを設定し、快速列車を新設、急行列車を増発します。
・小湊鉄道線の列車に上総中野駅で接続するいすみ鉄道の列車に、昭和の車両キハ52、キハ28を使用して輸送力を増強します。
・大多喜止まりの区間列車を設定し、日中の列車本数を増やします。
・土休日運転の昭和の観光急行列車を2両編成で対応し多客期の輸送力を増強します。
・観光急行列車の指定席を増やし、お座りいただける体制を強化します。
・観光急行列車の1号(大原9:20発)はJR外房線の「新宿わかしお」に連絡し、東京方面からのご利用が便利になります。
・地元の利用者の混乱を防ぐため、平日ダイヤは現行とほぼ同じで変わりありません。

このダイヤ改正により、土休日は観光鉄道として、遠方から鉄道の旅にお越しいただく皆様方にお楽しみいただけるようなダイヤとなります。
また、平日に関しましては通勤通学、お買い物や病院へ行くなど、今までと同様のサービスで地域の足としてご利用いただくことを主眼としています。

現行ダイヤでは、土休日にご乗車になられるお客様が、なかなか大多喜駅で途中下車しにくい傾向がありましたので、今回のダイヤ改正では、観光でいらしていただいたお客様が、大多喜でお気軽に途中下車していただき、町内の散策をお楽しみいただけるように配慮しています。

いすみ鉄道では普通旅客が毎年10%以上の伸びを示しております。
この伸びは、観光客の伸びで平日、休日に同じダイヤで対応することは難しくなってきていました。
今回のダイヤ改正はいすみ鉄道始まって以来の土休日ダイヤで、このダイヤ改正により、いすみ鉄道は地域の足としての鉄道と、観光鉄道としての鉄道の2つの需要に対応していくことが可能となります。

皆様のご利用をお待ちいたしております。

いすみ鉄道新ダイヤはこちらです。


up この車両は指定席です。(一部自由席があります。)


【急行列車ご利用の際のお願いとご注意】

・急行列車にご乗車の場合は乗車券の他に急行券が必要です。(自由席大人300円、子ども150円)
・急行列車の普通列車区間(上総中野―大多喜)のみにご乗車の場合は急行券は不要です。
・急行券はご利用の列車1列車に1回限り有効です。
・快速列車は乗車券のみでご利用いただけます。
・列車番号100番台の列車はキハを使用した列車です。

【急行列車の指定席について】

・2両編成で運転される急行列車では、2号車に指定席を設置しています。
・指定席にお座りの場合は指定席券をお求めください。(300円、大人こども同額)
・指定席券は大多喜、大原でご乗車当日の朝9時から発売いたします。(前売りはございません。)
・大多喜、大原駅で発売する指定席は、各駅発の急行列車のみとなります。(普通列車区間の指定席販売はありません。)
・急行列車区間の指定席券をお持ちのお客様は、同一列車の普通列車区間の指定席にもお座りいただくことができます。
・指定席券をお持ちにならないで急行列車の指定席にお座りいただく場合、普通列車区間も含め、指定券をお持ちのお客様がいらっしゃいましたら座席をお変わりいただきます。

【このようなご乗車も可能です。】

例:大多喜から上総中野へ行き、折り返しの急行列車に乗る場合。

大多喜11:30発 103Dにご乗車の前に、急行券と104D「急行2号」の指定席を購入して上総中野まで普通列車にご乗車いただき、折り返し104Dの指定席に上総中野からお座りいただくことができます。

ただし、下り列車(大多喜→上総中野)の指定席はご利用できません。

例2

上総中野から急行2号にご乗車になり、大多喜駅で同列車の指定席を購入し、指定席にお座りいただくことができます。

特例

指定席車両は2号車キハ28ですが、ロングシート部分は自由席としてご利用いただけます。
また、列車が混み合う時期など、1号車キハ52が満員時には、空席がある場合、アテンダントの指示で指定席料金なしで指定席にお座りいただくことが可能です。
この場合、指定席券をお持ちのお客様がいらっしゃいましたら席をお譲りください。

皆様のご利用をお待ちいたしております。
Posted by: 鳥塚 亮 | 鉄道情報 | 20:19 | - | -

いすみ鉄道 ドラマ化決定!


いすみ鉄道がNHKでドラマ化されることが決定しました。

これはNHK千葉放送局開局70周年を記念したドラマで、いすみ鉄道の自社養成運転士の人生をドラマ化するものです。

・放送予定 平成25年10月初旬 BSプレミアムで全国放送(内容時間:59分)
・撮影予定 平成25年4月 千葉県内でオールロケ
・作 真柴あずき(演劇集団キャラメルボックス所属 「七瀬ふたたび」等)
・企 画 秋満吉彦(NHK千葉・専任ディレクター)
・演 出 吉川邦夫(NHKドラマ番組部・チーフディレクター)
・制作統括 行武哲三(NHK千葉・チーフディレクター)
 磯智明(NHKドラマ番組部・チーフプロデューサー)

大河ドラマのプロデューサーが参加する本格的なドラマです。

ロケにはいすみ鉄道も全面協力。

実は撮影はもうスタートしています。

本格撮影は4月中旬ごろの予定。

皆様、どうぞご期待ください。

NHK千葉放送局のホームページのドラマ広告はこちらです。


upドラマ制作のスタッフが何度もロケハンに来ています。


さあ、大河ドラマ誘致で狼煙を上げている大多喜町はどう出るかな。

ふつうだったら、こういう時をチャンスととらえ、撮影チームのかゆいところに手が届くように一生懸命協力して、顔を売って、NHKのプロデューサーともお友達になって、本多忠勝がドラマになるように、自分の方に流れを引き寄せるんだけど。

たぶん何もしないだろうなあ。

と、少し煽っておきましょうか。


こちらも期待ください!
Posted by: 鳥塚 亮 | その他の話題 | 18:49 | - | -

いすみ鉄道沿線 菜の花情報


本日もキハ28+キハ52の2両編成による急行列車が運転されました。

春の嵐のような強風に見舞われましたが、お天気も上々で、昭和のローカル線を再現するいすみ鉄道の旅をお楽しみいただけたと思います。

いすみ鉄道沿線の菜の花の開花状況をお知らせいたします。

道端のところどころで大きくなった株が花を咲かせているところはありますが、線路の土手などはまだ2割程度の開花です。

菜の花満開のシーンはまだ先になりますね。

写真の上手な方がレンズをうまく工夫されればそれなりの写真を撮ることはできると思いますが、一般の観光客の方が列車に乗りながら菜の花をお楽しみいただくという景色はまだ見ることができません。
もう少しお待ちください。

今後、数日ごとにこのブログで菜の花の開花状況をお知らせいたしますので、どうぞご確認ください。

※いすみ鉄道へのお電話でのお問い合わせは、業務に支障をきたしますのでご遠慮くださいますようお願い申し上げます。


up本日はキハ28に「そと房」のヘッドマークをつけて走りました。
このタイプのヘッドマークは昭和45年ごろから昭和47年の電化まで使用されていました。
キハ52の方にはそれ以前の大型ヘッドマークをつけて走りました。

キハ28用の「夷隅」のヘッドマークはただ今発注しております。
それが出来上がるまでは土曜日のキハ28は基本的にマークなしとなります。


up国吉駅では植込みの菜の花が満開です。
このように植栽されたり移植されたところは満開になっているところもあります。
ちなみに、国吉駅と大多喜駅の菜の花は、JAXAでスペースシャトルに乗って宇宙へ行って帰ってきた「宇宙菜の花」です。
いすみ鉄道の菜の花はほかの菜の花とは違うのです。


up第2五之町踏切。
今日は中井精也先生がグループを連れていらしてくれました。
キハ28が動くと思っていらっしゃらなかったようで、皆さんとても喜んでいただきました。


up城見ヶ丘付近です。
ここは一面菜の花畑になるところですが、今日の時点ではこんな感じです。
大野入口のホテルバナナの前や西畑の築堤もまだこの程度です。

3月16日にはダイヤ改正を実施します。
次週以降土休日はダイヤが完全に変わりますのでどうぞご注意ください。

本屋さんで売っている時刻表にはすでに掲載済みです。

ホームページでの新ダイヤの掲載はただ今準備中です。

もうしばらくお待ちください。
Posted by: 鳥塚 亮 | 沿線情報 | 17:53 | - | -

キハ28 営業運転開始


本日よりキハ28の営業運転を開始いたしました。

キハ28はキハ52と組んで2両編成で運転いたしますが、今までと異なる点は、1号車のキハ52は全席自由席、2号車のキハ28の方はボックスシート部分が指定席となる点です。(ロングシート部分は自由席としてご利用いただけます。)

また、この列車にはアテンダントが乗務してお客様のご案内を行いますが、各駅での乗降に利用する扉は連結面に近い扉のみとなります。
キハ28は運転席と反対側にある車端側の扉。
キハ52はキハ28と連結してある方の扉と、1両1か所の扉を使用してお客様の乗降を行います。

こういった2両編成になることによる客扱い方式の変更など細かい変更点があるため、3月16日のダイヤ改正からのデビューではなく、1週間前の本日のデビューとなりました。

現行ダイヤで一度運転して、問題点を洗い出してから、必要であれば再検討してダイヤ改正に備えるというのが私の考え方で、今日の列車には運転士2人、アテンダント2人と総務課2人、そして私の7人が乗り込み、いろいろとチェックしながらの運転開始となりました。

また、運転開始に先立ち、上総中野方面へ1往復回送列車を走らせましたが、これも、上総中野方面への運転取扱い、客扱いを再度検証するためのもので、間もなくやってくる春のピークシーズンを前に、想定される問題を洗い出して備える必要があるからです。



さてさて、このところ急に暖かくなりましたので、菜の花の開花が進んできています。
現状ではまだ2分咲き程度といったところですが、写真の国吉駅のように、植栽した箇所や陽だまりにあたる部分では満開になっていることろも見られます。

ただし、線路の土手や小路など、種を蒔いただけのところや、去年のこぼれ種で自生しているところなどでは、まだまだ咲いているところは少ないです。

写真を撮りに来られる方は、もう少ししてからがよいと思います。



2両編成で大多喜を発車する急行列車。
Posted by: 鳥塚 亮 | 鉄道情報 | 19:20 | - | -

私の常識. 我が家の常識


アメリカのデニーズで息子と食事をしたとき、息子がニヤニヤしながら、「あっ、本当だね。」と言います。

「だろっ。」と私。

それはこのケチャップです。



日本のデニーズにはあるのかなあ。

こうやって逆さまに置くのが「正しい位置」だということがわかるボトル。

我が家では、私はケチャップとマヨネーズを逆さまにして冷蔵庫にしまいます。

結婚して間もないころ、カミさんはどうもそれが気に食わないらしく、

こんな風にしまうなんて、常識おかしいんじゃないの?

とか何とか言うわけです。

30年も前ですから、ケチャップやマヨネーズを逆さまにして置くなどという習慣は日本にはなく、そんなことをやると行儀が悪いと親からしかられた時代ですから、カミさんが言うのはもっともなことだったわけです。

でも、最後まで使い切るためにはこうやってしまうのが合理的だし、使う時に頭の方に空気が入っていると、ビュッと出てしまうから、残り半分ぐらいになると私は今でも逆さまにしてしまうわけです。

で、うちでは息子たちもそれが当たり前だと思っているけど、カミさんとしてはいまだにしっくりいかないのか、それともどうでもよくなったのかは知らないけれど、そういう逆さまにしてしまうという常識は持ち合わせていない。

それって、カミさんがとっても常識的で、私一人が常識がない人間だと思っていれば、我が家ではとりあえず平和が保たれるわけです。

でも、こういうのを見ちゃうと、アメリカ人全員が非常識ってことになりかねない。

だから、それほど大きな問題にする意味はどこにもないけど、一つだけ言っておきたいことがある。

息子よ。
将来、お前が所帯を持った時に、きっと冷蔵庫の中のケチャップのしまい方で非常識と言われるだろうから、その時のために、この写真を大切にしまっておけ。

それが、世界平和につながるのだ。


ちなみに我が家ではケチャップはデルモンテ。マヨネーズは味の素。

え〜、と思う方もいらっしゃると思いますが、食べ比べるとわかりますよ。

関係者の皆様、決して他意はございませんのでお許しを。

もちろんビールはサッポロに決まってるじゃないですか。

サッポロの赤ラベル、知ってます?

「男は黙ってサッポロビール!」なのです。

なにしろ昭和ですから。
Posted by: 鳥塚 亮 | いすみ鉄道社長 | 10:31 | - | -

国鉄急行形電車


今日は長野県のしなの鉄道へ行ってきました。

しなの鉄道には169系という国鉄急行形電車が走っていて、その電車が老朽化のため、3月15日で最後となるため、乗り納めです。

もちろん、しなの鉄道さんにご協力をいただいて、戸倉から軽井沢まで、前面展望撮影をさせていただきました。

朝の電車でしたので軽井沢へ向かう東行は少々逆光気味ですが、なぜ、軽井沢からの西行じゃなくて戸倉から軽井沢なのか。

わかりますか?

そう、軽井沢方の先頭車はクモハだからです。

165系や455系など、国鉄急行形電車は、走行中のモーター音が耳に心地よく、わたし的には結構しびれるわけで、これが反対側のクハでは味わえないからです。
前面展望の醍醐味は、映像と音の両方を楽しむことですから、電車だったらやっぱりクモハでしょう。

本日乗せていただいたのはS53編成でしたが、クモハ169−23は結構いい音出てましたよ。

でも、この音ももう聞けなくなってしまうんですね。

国鉄急行形というのは一つの車両群を築いていましたが、165系、169系、455系、475系のどれもがみんな過去の車両になってしまいましたね。

もっとも私は全部の形式のクモハを前面展望撮影しておりますので、今でも乗ることができると言うわけですが、それだけでは飽き足らずに、国鉄急行形の気動車の代表形式であるキハ28を実際に購入して、今度の土曜日から走らせるわけです。

とにかく、今、自分ができることから始めるしかないんです。

そうすれば、決して遅くはない。

今からだって遅くはないんです。

皆さんそう思いませんか?


あっ、475はまだ北陸線で走ってましたね。

去年、トキメキ鉄道の社長さんにあった時に、「この車両買い取って動態保存してください。」って頼んでおきましたが、覚えていらっしゃるかなあ・・・


up本日乗車した169系電車。しなの鉄道カラーです。
downこちらの塗装なら、「ああ、この電車乗ったことがある」という方もいらっしゃると思います。



upしなの鉄道さん、商売上手です。
色々と勉強させていただきました。
本日お手配をいただきましたしなの鉄道の職員の皆様、ありがとうございました。

軽井沢駅で私に声をかけていただいたジェントルマンの方。
ありがとうございました。

いすみ鉄道でお待ちしておりますので、是非いらしてください。

おとといアメリカから帰ってきて、昨日は国交省の会議。
その後、津軽鉄道の澤田社長さんやJR北海道の小山常務さん皆様方と飲んで、その足で上田に行って宿泊して本日はしなの鉄道。
さっき帰ってきて、さあ、明日は午前中に大多喜へ出勤。
その後、午後には都内で旅行会社の方と企画会議。
そして夜は大原に帰って商工会長さんと打ち合わせをして、明後日はキハ28の営業運転開始です。

のんびりしている暇などありませんね。

頑張っていきましょう。

おっと、その前に、風呂に入って、一杯やること。これが一番大切です。
Posted by: 鳥塚 亮 | 鉄道情報 | 20:57 | - | -

プロとしての自覚


30年ぶりにアメリカの空を須貝さんと飛んでみると、不思議なことに走馬灯のように次から次へといろいろなことを思い出しました。

よく、人は死ぬ時にいろいろ不思議な現象が起きる。
その一つが、今までの人生ですっかり忘れていたことが走馬灯のように浮かんでくると言われています。
本当かどうかは定かではありませんし、「本当だ」とわかったその時は多分、「本当だ」と周りの人に説明できないことになっているでしょうから知る由もありませんが、今回、30年ぶりにアメリカの空を飛んで、「ああ、そうだったなあ。」と思い出すことがありました。

須貝さんは、私の息子を前にして、「君のお父さんは根性が座っていた。成績も優秀だったし、英語もできたけど、とにかく根性があったんだよ。」とおっしゃってくれました。

それで思い出したこと。
それは、フライトが終わった反省会(debriefing)の時に、私はよく須貝さんと口論になったことがありました。
口論というと大げさかもしれませんが、「それは違うと思います。」というようなことを、生意気にも私の口から須貝さんに言っていたことを思い出しました。

そんなことを思い出したきっかけは、今回、滑走路へ向かうために誘導路をタキシングと呼ばれる、ゆっくりとした速度で飛行機を歩かせていた時のことです。

誘導路には中心線に黄色い線で印が付いています。

小型機専用の空港とはいえ、誘導路自体が30メートルぐらい幅がある広々とした道路のようなところなんですが、須貝さんは、誘導路の中心線から大きくずれて飛行機を歩かせています。
やがて、滑走路の末端まで来ると、管制塔から離陸の許可をもらい、滑走路に入って離陸滑走を開始するのですが、やっぱり滑走路の中心線から左右どちらかにずれて、といいますか、中心線などお構いなしに離陸のための滑走を開始しています。

30年前、学生だった私は、当時、これが許せなかったんだということを思い出しました。

滑走路は空港にもよりますが、幅45メートルか60メートルあります。

4人乗りのセスナ機にしてみれば、ジェット旅客機ではありませんから、多少センターラインからずれた所でどうってことはありません。
だから、アマチュアパイロットならば、そんなことはどうでも良いのですが、当時の私はプロになりたい、つまり、これで飯を食っていきたいと考えていたものですがら、先輩であり教官でもある須貝さんの、中心線を無視した離陸滑走に疑問を感じていたわけです。(アメリカではあまりこだわる必要がないことだったかもしれませんが。)

私の場合は、滑走路へ向かう誘導路でもきちんとセンターラインに前輪を掛けるように走行します。
飛行機というのは車と違ってセンターラインをまたぐというか前輪で踏むようにして走るわけですが、左側に機長席があるからでしょうか、車の免許を持っていると自動車のようにどうしてもセンターラインの左側を走行したい気分になります。
事実、無意識で飛んでいると、本当にセンターラインの左側半分だけを使って離陸していく小型機も見かけるほどですから、あえて注意をしなければならないと思っていたわけです。

滑走路脇で待機して管制塔から離陸の許可をもらって滑走路へ進入した場合、まず注意するのは前輪を滑走路のセンターラインに乗せて一旦停止すること。
これをスタンディング・テイクオフと言いますが、私の場合は、毎回きちんとこのスタンディング・テイクオフを行って、なおかつ離陸するまでできるだけ前輪がセンターラインをキープするように神経を使うわけです。

自分で飛行機を操縦しなくなってからしばらくたって、そうですね、40過ぎたころから、旅客機でも前の方の座席に座る機会が増えるようになると、例えばファーストクラスやスーパーシートなど、客室前部座席に座っていると、だいたいそのあたりは下に前輪がある位置ですから、離陸のために滑走路へ向かうタキシングの最中に、大型旅客機でさえ、前輪できちんとセンターラインを踏んでいるのが、ゴトンゴトンというセンターラインの鋲を踏む音でわかるわけです。

もちろん離陸滑走が始まってからも、ゴトンゴトンと前輪でセンターラインを踏む音が聞こえてくる。
横風が吹いていても、機長はできるだけセンターラインをキープしようとしているのがお客さんとして乗っててもわかるのです。

1日に3回も4回も離着陸を行っているプロのパイロットでさえ、離着陸時に基本に忠実になっているのに、プロフェッショナルを目指す訓練生がいい加減な操縦をしてはいけないと考えていたのです。

上空へ行って水平飛行をするときにも同じことが言えます。
3500フィートで水平飛行を指示されたら、3500フィートで飛行しなければならないのです。
3600でもなければ3400でもない、3500なわけで、試験で100フィートも狂えば不合格なわけですから、私は高度計の1メモリ(20フィート)の誤差以内に収めようと必死でコントロールしていました。

ところが須貝さんの場合は、あくまでもレジャーで飛んでいる。
だから、そんなことは彼にとってはどうでもよいことで、気楽にフライとしているから、反省会の時にもめるわけです。

当時、アメリカ人も含め、訓練生仲間でよく話題になっていたこと。
それは、「今日の着陸はうまく行った。」
「昨日の着陸は納得ができない。」ということ。

その時に私は思ったのです。

プロというのは、どのような条件下でも、いつも通りに同じ着陸ができなければならない。
その時の気分で着陸して、「今日はうまく行った。」等と言っている様ではプロではないのです。

「君のお父さんは、根性が入っていた。」と須貝さんが私の息子に説明している会話を聞いて、30年前に自分がこだわっていたプロ意識を思い出しました。

プロというのは、どんな時にでも要求された操作を行い、きちっとした結果を出さなければいけないのです。

「今日は停車位置にうまく停車できた。」と、列車が停まった位置に一喜一憂しているようでは、とてもじゃないけどプロの運転士とは呼べないのです。

いすみ鉄道の自社養成乗務員訓練生は、私のそんな経験から生まれたものでもあるのです。

お解りいただけますでしょうかねえ。

須貝さんは、私にとって恩人だということは、そういうすべてのことを教えてくれたからなのです。

で、須貝さんが付け加えます。

「鳥塚君の後で、うちで訓練した人で、大した根性でもなかった人が、今、プロパイロットとして国内線で飛んでるよ。」って。

一体どこの会社の誰なんだか、ちょっと気になっているのですが、聞かない方が良いでしょうねえ。


up須貝さんの操縦でチノ空港の滑走路26Rにファイナルアプローチ。


upタッチダウン直前の滑走路。ね、左にずれているでしょう。横風の影響もありますから、アマチュアはこれで十分なのです。


皆さんも、自分も含めてプロなのかアマチュアなのか、一度周りを見て見たらよいと思います。

プロで料理を作っている人と趣味で料理を作っている人。
プロの車の運転士と自分の車の運転。
プロの歌手と、歌の上手なカラオケ名人。
プロのカメラマンとアマチュアの写真マニア。

今の時代はアマチュアでもプロ顔負けの道具を使えるようになりました。
では、いったい何が違うんでしょうか。

中にはプロであっても適当な仕事しかしていない人もいるのが見えてくるかもしれませんが、そう見えたら、あなたにも進化のチャンスがあると思います。
Posted by: 鳥塚 亮 | 自己流ビジネス論 | 08:58 | - | -

帰国しました。


先程、ロサンジェルスから帰国しました。

今回の旅の目的は、3番目の息子が大学を卒業するにあたり、父親として、男として、身を持って何かを教えてあげなければいけないと思ったからですが、昔住んでいた街を訪ね、旧知の恩人と会ったり、父親が操縦桿を握る小型飛行機に乗せたりしたことで、すぐにではなくても、きっと将来彼の中で栄養になってくれるのではないか、と思うわけです。

4月から社会人になれば、配属によっては一人暮らしを始めるでしょうから、父親と旅行に出る機会も無くなるかもしれませんから、私としては彼にしてあげる最後の仕上げという旅でした。

が、なんだかんだ言って、息子をダシにして、自分が一番楽しんだことだけは確かなようです。

さて、明日は国交省の会議に出席して、その後、長野に出かけます。

7日はしなの鉄道さんを訪問させていただきます。

そして8日は大多喜で、いろいろ準備をします。

何の準備かというと、9日からキハ28が営業運転を開始するに当たっての最終確認。

そうです。
キハ28も大々的に宣伝せずに、さりげなく9日から運転開始いたします。

9日からはキハ52が自由席、キハ28が指定席となります。

皆様どうぞお楽しみに。
Posted by: 鳥塚 亮 | いすみ鉄道社長 | 19:02 | - | -

カリフォルニアの空の上


本日はロサンゼルス3日目にして滞在最終日。

須貝さんからお電話をいただきました。

「鳥塚くん、今、空港にいるけど、来ない?」

「はい、ではこれからすぐに伺います。」

ということで車を飛ばして向かったのはロサンゼルス北部にあるホワイトマン空港。
LAに詳しい方ならバーバンクの隣と言えばお分かりいただけるかもしれませんが、滑走路1200mの小型機専用空港で、30年前に私が育ったところです。

須貝さんは現在飛行機を2機持っていて、1機は双発のナバホ。もう1機がこのセスナ172。

この飛行機を格納庫から引っ張り出して、テスト飛行に同乗させてもらいました。




飛び立って向かったのは内陸部にあるチノという町の飛行場。

車で行けば2〜3時間かかるのですが、飛行機では35分の距離。

せっかくだからと少し遠回りをして、サンタモニカからLAX国際空港の上を飛んで、トーレンスを抜けて東へ針路をとってチノへ向かいました。

これで45分のフライトです。


サンタモニカからLAXへ向かう途中、眼下には雲の間からマリナデルレイが見えました。




で、上に上がってから須貝さんから

「では、鳥塚くん、お願いします。」

と操縦桿を渡されて、30年ぶりの初飛行です。

ロサンゼルスの上空は空域が入り組んでいて、エリアが変わるたびに周波数を変えて無線でコンタクトをし、トランスポンダに指示された数字を入れ替えて、などなど、かなり忙しい。
その作業に須貝さんが取り掛かるので、私に操縦桿を持ってくれというわけです。

30年前に300時間ほどしか飛行経験がありませんから、もっと飛行機が踊り狂うかと思いましたが、不思議なものですぐに勘を取り戻して、進路を一定に保ちながら水平飛行や上昇、下降、そして進路変更など、我ながらスムーズに行うことができました。
須貝さんは、ふだんはGPSで飛んでいるのだそうですが、私のためにADFとVORをセットしてくれて、つまり旧式の原始的な方向探知機を使ってコースを示してくれたので、
「ああ、VORは進路からのズレをラインで表してくれてるんだったっけ。」
「TO、FROMの表示は無線標識と自機との位置関係だな。」
「ADFは海岸線ではNDB局からの電波が不安定になるためにあまり信用できないんだったっけ。」など、など、空中に浮かんでいると実に初歩の基礎知識が不思議と思い出されてきました。

確かに、あのころの私は寝食を惜しんで一生懸命勉強していたんでした。

シングルエンジンの飛行機は、思うように言うことを聞いてくれないので、まっすぐ飛ばすこともままならないのですが、何とか機体が踊らずに済んだフライトでした。



そして帰りは日没を迎えての夜間飛行。

夜は気流も安定して上品に飛行できるうえに、街の明かりで地形が把握しやすいのでとても楽なんですが、美しいロサンゼルスの夜景を見ながら、そんなことをふと思い出しました。

「鳥塚くん、今どこ飛んでるかわかる?」 と須貝さん。

「はい、フリーウエイNO5とハリウッドマウンテンのぶつかるところ。ドジャースタジアムの上ですね。」

「さすが、よくわかるね。じゃあ、ホワイトマンはどっち。」

「はい、1時の方向、街の明かりで滑走路は見えませんが、タワーのビーコンが見えます。9時の方向に同高度でバーバンクへの進入機がいますが、あれはかわせますね。」

などと会話をしていると、私は確かにこの空を毎日飛んでいたんだなあ。ということを実感として思い出した1日でした。

須貝さんが最後に一言。

「リフレッシュコースを受けて空に戻ってこないかい?」

それはそれは大そうな誘惑でございました。



30年前と違っていたのは飛行機がこんなにも小さくて窮屈だったっけ? ということ。
同じ機体のはずなのに今では操縦桿がおなかにつっかえそうなほど小さな小さな小型機でした。

ということで、明日は日本に帰ります。



※おことわり

そうそう、忘れてました。
アメリカで飛行機を操縦したなどと書くと、ある種の人間が「あそこの会社の社長はけしからん!」とすぐにメールをしてくる。それも、そういうやつに限って匿名で・・・というのがネットの常識。
私は時々、そういう常識の奴らをあぶりだす目的で、このような記事を書くことがある・・・ということではありませんが、
念のために申しあげておきますと、私は動力車操縦資格はありませんが、日本国内とFAAの2種類の航空機操縦資格は所持しております。無線従事者資格も所持しています。須貝さんは航空機操縦資格、整備資格、教官資格を所持していますので、いたって合法に飛行しています。
揚げ足取りの取り越し苦労は無用ということを申し上げておきます。

なんちゃって、独り言。
Posted by: 鳥塚 亮 | いすみ鉄道社長 | 16:05 | - | -