half life of imagine 2012

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放射能物質
放射線を出す物質の事で、今回の事故で出て来た物として、ヨウ素(I-131)、セシウム(Cs-137)、セシウム(Cs-134)がある。この放射能物質は非常に不安定な原子構造であり、放っておくと時間とともに少なくなって行く。(これが物理的な半減期)

ヨウ素ーー今回の事故で一番多く大気中に放出された放射性物質です。特徴は水溶性(水に溶ける物質)なので飲み水や野菜などを汚染していますが、半減期(放っておくと無くなる期間)が、8日間なので現在は気にしないで良いと言えます。

セシウム137ーー放射性物質から放射される力は非常に弱く、また、ヨウ素とは違い水溶性では無い事から飲み水には溶けないので、一般的な水道水であれば問題がないと言えます。最大の特徴としては半減期(放っておくと無くなる期間)が、30年なのでこれからしばく付き合う事にあります。

セシウム134ーー特徴はセシウム137と同じですが、半減期が2年と短いので2013年の3月末には半分まで減少します。

放射線
放射能物質が崩壊する時に発生するエネルギーのビームが放射線です。特徴は放射線の種類にもよりますが、基本的には放射能物質より放射状にビームが放出されます。(だから放射線と言う)一番気をつける事は、沢山の放射線を体に浴びると人間の細胞(DNA)に欠損が生じ、良くない事になります。

今回の事故で放出された放射能物質から出る放射線はβ線(ベータ)、γ線(ガンマ)です。以下に各線による透過性を説明します。

senn.jpg

現在、福島にある放射能物質で一番多く存在するものが、セシウム137です。この放射能物資からはβ線、γ線が放出されていますが、透過性のイラストを見て頂くとβ線はアルミニウムのような薄い金属版で遮蔽(ブロック)出来ます。簡単に言えば車の中や建物の中に入れはβ線による被爆の多くは避けれます。また、β線は放射能物質から数十センチメートルしが飛ばないのも特徴です。それに対してγ線は鉛や厚みのある金属版でないとブロックする事が出来ないので、車の中、建物の中にいても被爆する確率が高いです。特にエネルギーがβ線と格段に違い放射線を飛ばす距離も数百メートル飛びます。

おまけのお話しですが、昨年の福島原発事故以前にあった放射性物質について。
大気中には放射性ラドンを含むものがあります。一般的に1㎥あたり1秒間に15個のラドンが崩壊して放射線を出しています。次に人間からも放射線が出ています。成人一人当たり6千から7千ベクレルの放射性カリウムや放射性炭素があります。簡単に言えば1秒間に6千から7千個の放射能物質が崩壊して放射線を出しています。そのエネルギーは非常に小さな物です。最後に食品からも放射線が出ています。代表的なものとしてバナナで1本あたり10〜15ベクレルの放射性カリウムがあり、一秒間に10〜15個の放射能物質が崩壊し、放射線を出しています。その他、宇宙から飛んでくる宇宙線などもあり、地球上で生活をしていれば大凡1.5μSv/年を受けていると言われております。

内部被爆
一言で言うと、放射線を出す放射能物質を体内に取り込んでしまった事を言う。
そのプロセスは、食品などを接種した際に取り込んでしまう事や、高濃度の線量地域で大気から肺に取り込んでしまうケースがあります。一般的に内部被爆で心配されていたのは、ヨウ素(I-131)です。2011年3月15日、16日以降の飛散は確認されていないので、既に半減期は50回以上も繰り返されており生活レベルでの心配ないと考えます。一方セシウム(Cs-137)は半減期からしても未だ多く残っており、大気のゴミなどに付着して肺に吸い込んでしまう恐れがあるが、肺細胞に入った放射性物質はリンパ管に吸収され、血中に入りいずれ排出される仕組みがある。

外部被爆
放射性物質から放出される放射線を体の表面で受ける事を外部被爆と言います。放射線の種類でβ線は皮膚の表面で遮蔽されるので人体への影響としては皮膚細胞へのダメージが考えられます。一方γ線は皮膚を透過し体内へ入って来るのでDNA組織にも影響を与える心配があります。

物理的半減期
一般に使われている半減期が物理的半減期の事で、原子核が崩壊して放射性同位元素の原始数が半分に減少するまでの時間を言う。代表的な核種としては、ヨウ素131(8日)、コバルト60(5年)、セシウム137(30年)、ラジウム226(1600年)、プルトニウム239(2.4万年)、ウラン238(45億年)
半減期から考える被爆リスクとして、半減期が長い物質ほど頻繁に崩壊し、放射線を出していない事が分かる。従って半減期が短いから安全ではなく、逆に半減期の短い放射能物質が大量に発生した場合が最悪の被爆と考えます。

生理的半減期
内部被爆をした体内にある放射性物質が尿や便で排出されるまでの期間を言います。世界的には110日程度と言われておりますが、日本人の場合は食生活などの影響で90日前後と言われています。要は間違って食品や大気から放射線を放出する放射性物質を取り込んでしまっても90日後には取り込んだ放射性物質の50%が体外へ排出されると言う事です。