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亀岡の球場予定地に「アユモドキ」生息地 「絶滅の可能性」と日本魚類学会などが見直し要望
2013.3.13 14:20
京都府が亀岡市に建設を進めている球技場「京都スタジアム」(仮称)の建設予定地が絶滅の危険性が指摘されているドジョウ科「アユモドキ」の生息地にあたることから、日本魚類学会などが12日、スタジアムの建設の見直しを求める要望書を府と亀岡市に提出した。
アユモドキは、環境省のレッドリストで「絶滅危惧IA類」にランク付けされ、絶滅の危険性が指摘されている日本固有種。日本魚類学会によると、生息地は岡山県と亀岡市の計3カ所しかないという。
川などで越冬し、初夏に水田や付近の水路で産卵する。雨などで河川の水位が上昇し、水田や水路が水没する環境が必要で、環境の変化に弱いという。
スタジアムの建設計画では、アユモドキとの共生を掲げ、亀岡市は、建設予定地の一角約3・6ヘクタールにアユモドキを生息させるエリアを設ける予定。
しかし、同学会では、産卵のため遡上(そじょう)する水路を、埋め立てる計画になっており、このままでは絶滅も危惧されるとして、見直しを求めている。
スタジアムは、平成27年度に着工し、28年度に完成の予定で、総事業費は約100億円。府と亀岡市は、アユモドキの保全などに向けた調査費約2千万円を来年度予算案に計上している。
府スポーツ振興室は「アユモドキの保全の重要性は認識している」。日本魚類学会は「科学的な調査が行われないままスタジアムを建設するという現在の計画は無謀」と批判している。
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