最終更新: 2013/03/14 02:08

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自民・TPP対策委総会 「聖域」確保求める党の決議取りまとめ

自民党は13日夜、TPP(環太平洋経済連携協定)の対策委員会の総会を開き、党としての決議を取りまとめた。決議では、コメなどの5品目の「聖域」確保などを政府に求めていて、党幹部は14日、この決議を安倍首相に提出する方針。
TPP交渉参加をめぐる自民党内の意見集約は、13日夜、大詰めを迎えた。
TPP対策委員会の総会に向けて、TPP交渉参加に賛成派、反対派の議員が、続々と集まった。
午後8時から、時間無制限の総会を開いた自民党のTPP対策委員会。
大きな混乱もなく、総会は2時間ほどで終了し、14日、安倍首相に提出する決議が拍手で採択された。
自民・TPP対策委の西川公也委員長は「まとめるにあたり、賛否両論があったということは、もう皆さんの、ご承知の通りであります。そういう中でありますが、まもなく総理が決断をされると思います」と述べた。
決議では、TPP交渉に参加する場合、農林水産分野の重要5品目等や、国民皆保険制度などの「聖域」の確保を最優先するよう明記。
重要5品目とは、コメや麦、牛肉などのことで、議論の結果、決議では、それらの聖域が確保できない場合について、当初案の「脱退も辞さない覚悟」から、「脱退も辞さないものとする」へと、より厳しい表現に改められた。
自民党の小泉 進次郎議員は「国益にならないものは、日本が受け入れるわけありませんから。国益になるTPPにしていく覚悟で、日本は交渉すると。それに尽きます」と述べた。
自民党の森山 裕議員は「自民党らしい議論ができたと思います」と述べた。
決議を受け、安倍首相15日に、正式にTPP交渉への参加を表明する方針。
政府高官は13日夜、決議は足かせにはならないとの認識を示した。
聖域扱いされるサトウキビの生産農家からは、すでに安堵(あんど)の声が上がっている。
沖縄のサトウキビ農家は、「とりあえずコメ、(サトウ)キビが残ったということは、本当に農家としては喜ばしいですね」、「こういう方向になったっていうことは、とても安心です」と話した。
一方、例外品目から漏れる形となった漁業関係者たちは、交渉参加に反対の声を上げた。
全漁連(全国漁業協同組合連合会)は13日、TPP交渉参加に反対する緊急集会を行った。
参加者は「TPP交渉参加反対! 日本の水産業を守れ!」とシュプレヒコールを上げた。
参加した漁業関係者は、関税撤廃の例外に水産物が含まれていないことについて、「安い魚をとって、生計を立てている。外国から、関税が撤廃されて安い魚が入ってきて、漁業だけの生活ができるんかなという、先行き不安」、「うちの方も、やはり、具体的に何がいけないんだと、これだけは勘弁してくださいよっていうものを提示しないと、まずいのかなと」と話した。
農林水産業だけでなく、国民皆保険制度が崩壊するのではないかとの指摘もある、TPPへの交渉参加。
第一生命経済研究所の永濱利廣主席エコノミストは「競争原理を働かせる形で、むしろ、医療というサービスを受ける国民からすると、メリットを受けられる可能性があるという部分については、進めていくという方向性も考えてないといけない。逆に、競争原理が働き過ぎて、利益追求にいってしまいますと、本当の意味での、国民の健康を維持するとか、体を治療するというところが、おろそかになる可能性がありますね」と話した。
メリット、デメリット双方を抱えるTPP。
国民の不安に、政府はどのように応えていくのか。

(03/14 00:33)


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