サムスン電子、米ロビー活動費が急増-アップルとの訴訟背景か
3月7日(ブルームバーグ):韓国のサムスン電子 の米国での携帯電話販売は2008年から倍増しているが、米国のロビー活動費はそれを上回るペースで増えている。同社は米国で反ダンピング(不当廉売)措置に直面しているほか、米アップルとの訴訟が長引いている。
当局への届け出によると、サムスンの昨年のロビー活動費は90万ドル(約8450万円)と、前年の15万ドルから増加。同社は知的財産権の侵害や通信インフラなどの問題で、米連邦政府に影響を与えようとしている。政府との関係を担当する新たな部署の責任者として、ソニー出身のジョエル・ウィギントン氏を起用した。
同社はアップルと4大陸で特許訴訟を繰り広げており、こうした中でサムスンのロビー活動費が増えている。米国の訴訟では昨年8月、サムスンがアップルの携帯端末の特許を侵害したとして、サムスンに約10億ドルの損害賠償支払いを命じる評決が下された。
米政府のロビー活動関連の情報開示届け出データベース(1999年開始)によると、サムスンの昨年のロビー活動費は単年としては最高となった。それまでの最高は08年の37万ドルだった。
サムスンは発表資料で、ロビー活動の拡大について「日々の事業活動や当社の本国以外での事業拡大、当社の透明性へのコミットメントの一環としての慎重な措置だ」と説明した。 それ以上のコメントは控えた。
原題:Samsung’s $1 Billion Fight With Apple Spurs U.S. LobbyingPush(抜粋)
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更新日時: 2013/03/07 14:48 JST