女子柔道・園田監督、辞任必至の情勢 選手に「死ね」などの暴言も

2013.01.31


「続投」判定が覆る状況になってきた園田女子代表監督【拡大】

 

 柔道女子のトップ選手15人から暴力とパワーハラスメントで告発された園田隆二代表監督(39)の辞任が必至となってきた。全日本柔道連盟(全柔連)は30日の記者会見で、戒告処分で園田監督を続投させる方針を示したが、“大甘裁定”に各方面から批判が出ており、このまま留任では済みそうもない。

 戒告処分どまりで幕引きを狙う全柔連だが、異常な暴力の実体が次第に浮かび上がり、監督続投方針には批判が集まるばかり。告発文書を受け取った日本オリンピック委員会(JOC)は、30日の会見で、パワハラの例として「死ね」などの暴言を挙げ、平手打ちなどの暴力行為があったことを明かした。

 また、スポーツ報知(31日付)は複数の関係者の話として、他の指導者も髪の毛をわしづかみにして「柔道やってなかったら、ただのブタ」などと選手を罵倒する言葉の暴力もあったと伝えている。

 今後も園田監督の度を超えた暴力、パワハラの実体が表面化する可能性があることから、全柔連の上村春樹会長も「真の解決は見ていない」と、監督続投方針の再検討を示唆。全柔連幹部の中からも、「監督が自ら辞めるのであれば尊重したい」との声もあがっているという。

 下村博文文部科学相も監督続投方針に対し、懐疑的な立場をとっている。31日、JOCの竹田恒和会長に「あらためてJOCが主体的に調査をしてほしい」と要請。全柔連内部による決着ではなく、より客観的な調査をしたうえでの処分を希望している。

 園田監督が勤務する警視庁も関心を持ち、29日に園田監督から事情を聴き、30日には面会。警視庁は「事実関係を調査し、処分する必要があれば厳正に処分する」としている。

 2月5日に園田監督は欧州遠征に出発する予定で、全柔連はその前に園田監督の記者会見を設定する。柔道への真剣な取り組みと、日本代表として結果を求められる中で熱意が高じて脱線してしまった経緯などを本人が説明する。しかし、会見で新たな暴力指導の実体が明らかになる可能性もある。

 暴力指導が顕在化していながら園田監督を続投させてきた全柔連の体質自体を問題視する声は強い。柔道関係者は「背景には全柔連の独特の縦社会が関係している。上村会長は園田監督と同じ明治大出身。先輩後輩の蜜月関係にあった。幹部には園田監督の所属先である警視庁のOBも数多くいる」と話している。

 

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