盗撮の裁判官 弾劾裁判始まる

3月13日 20時56分

去年、電車内で女性のスカートの中を盗撮したとして罰金の略式命令を受けた大阪地方裁判所の裁判官の弾劾裁判が国会で始まり、裁判官は「愚かな罪を犯し深くおわび申し上げます」と謝罪しました。

大阪地方裁判所の華井俊樹裁判官（２８）は、去年８月、大阪・寝屋川市を走っていた電車内で、女性のスカートの中を携帯電話のカメラ機能を使って盗撮したとして逮捕され、その後、大阪府の迷惑防止条例違反の罪で罰金５０万円の略式命令を受けました。
弾劾裁判は、国会の委員会の訴追を受けて衆・参両院から選ばれた１４人の議員が裁判官を辞めさせるかどうか検討するもので、１３日午後、国会で始まりました。
華井裁判官は訴追された内容を認め「被害者だけでなく担当した事件の関係者や一緒に審理に当たった裁判員にも迷惑をかけ、愚かな罪を犯したことを深くおわび申し上げます」などと謝罪しました。訴追委員会は「少なくとも２０回程度盗撮を繰り返していて、司法への信頼を著しく低下させた」と指摘して裁判官を辞めさせるよう求めたのに対し、裁判官の弁護士は慎重な検討を求めました。
国会の弾劾裁判が開かれたのは５年ぶりです。
審理は１３日で終わり、判決は来月１０日に言い渡されます。