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【大相撲】

高安が日馬富士倒し金星

2013年3月13日 紙面から

日馬富士(右)を突き落としで破り、初金星を挙げた高安=ボディメーカーコロシアムで(加藤晃撮影)

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◇春場所<3日目>

 (12日・ボディメーカーコロシアム)

 東前頭筆頭の高安(23)=鳴戸=が横綱日馬富士(28)=伊勢ケ浜=を突き落としで破り、平成生まれとして初金星を挙げた。2場所ぶりの優勝を狙う横綱白鵬(28)=宮城野=は栃ノ心を上手投げで退け、初日から3連勝とした。大関陣は前日に続いて3人が敗れた。勝ちっ放しは白鵬、把瑠都の2人。

 座布団が乱れ飛ぶ。「荒れる大阪」のクライマックスは3大関が敗れた後に、やってきた。結びの一番。主役は先月28日に23歳になったばかりの高安だ。2連覇を狙う横綱日馬富士に土俵際まで攻められながら左から逆転の突き落としを決め、平成生まれの力士として初の金星奪取に成功した。

 「何が何だか分からない。最後まであきらめなくて良かった。つまらない相撲だけは取りたくなかったから」と興奮気味に振り返り、平成生まれで初の金星には「そう言ってもらえるとうれしいです」と声を弾ませた。

 打倒日馬富士のヒントは場所前にあった。出稽古でやってきた横綱のお目当ては大関稀勢の里だったが、左のまぶたを切ったため、高安が代役を務めた。3勝14敗と圧倒されたが「できたら胸を合わせたいと思っていた。指名されて良かった。体調は万全なので何とかいけそうな気がする」と手応えをつかんでいた。

 2日続けての結び。前日の白鵬戦では何もできず「こういう舞台で力を出せない自分が情けない」と唇をかんだ。もどかしさを振り払うようにこの日の朝には若手相手に30番近く胸を出し「もっと喜びを感じないと。若々しく、激しい相撲を取るんだ」。逆襲への執念をかき立てた。

 どんな相手にも物おじしないのが高安の身上。兄弟子の大関稀勢の里が「オレに対しても容赦なしですから」と話すように日馬富士に立ち合い、強烈な右のかち上げを見舞った。「横綱は低く攻めてくる。上体を起こそうと。気持ちが折れたら体が付いてこない。奮い立たせて挑んだ」とがむしゃらさを強調した。

 高安の成長は稀勢の里が優勝するための援護射撃にもなる。「明日につながる相撲。そうなればいいですね」。兄弟子と力を合わせて大阪を盛り上げていく。 (竹尾和久)

 

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