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【長野】

馬肉偽装、小売店など困惑の声

大成本社に入る伊那保健所の職員ら=飯島町で

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 飯島町の馬肉卸売業「大成」が、輸入した加熱用馬肉を生食用と偽って販売していた問題で、大成は十二日、取引先に対する事情説明に追われた。県内では中南信地域を中心に馬肉を扱う店が多く、焼き肉店やスーパーなどでは困惑の声が広がっている。

 同社によると、販売した馬肉約三十二トンのうち、東京検疫所から腸管出血性大腸菌に感染する可能性が指摘されたアルゼンチン産の馬肉が約八百五十キロあった。県は十一日、食品衛生法に基づいて同社に回収命令を出している。

 大成本社では、十二日朝から問い合わせの電話が相次いだ。社員らは、取引先に文書を送るなどして謝罪。駒ケ根市の直営店では、生食用馬肉の販売を取りやめた。今後は偽装した商品の回収を進めながら、信頼回復に努めていくという。

 大成と取引のあるスーパー「アップルランド」(松本市)は、問題のあった馬肉は扱っていなかったが、店頭に並ぶ馬肉のくんせいやハムを全店舗で撤去。安全性が確認できるまでは、すべての馬肉商品を扱わない方針だ。

 駒ケ根市で焼き肉店を経営する女性(64)は「やっと馬肉ユッケが浸透してきたところだったのに、もうお客さんに出せない。何で偽装なんてしたのか」と憤った。

 一方で、焼き肉チェーン「牛角」を経営するレインズインターナショナル(横浜市)の担当者は、大成の検査で安全性が確認されたカナダ産の馬肉を使っているとしたうえで「偽装が発覚してからも馬肉ユッケは提供している」と話していた。

 (札木良)

 

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